人は、さまざまな思い込みに左右されて、無意識のうちに自分の可能性を狭めている――。そう話すのは精神科医でマジシャンの志村祥瑚さんです。「選択肢はAかBのどちらか」「この目標を達成するのは難しい」……あなたが論理的に導き出した「正解」も、実は単なる思い込みかもしれません。目に見えない思い込みのメカニズムをマジックを通して解き明かし、自分に限界をつくらず行動するための思考法を志村さんが解説します。

(1)マジックの種明かし動画で納得! 思い込みのメカニズム ←今回はココ
(2)「非論理的な思考」「根拠のない自信」が可能性を広げる
(3)マジックで磨くメタ認知の力とアントレプレナーシップ

マジックを見ると、「思い込みとは何か」が分かる

 はじめまして。精神科医でマジシャンの志村祥瑚です。医師としてクリニックで診察を行いながら、全国で企業研修やメンタルヘルスの講演を行ったり、アスリートのメンタルコーチをしたりしています。

 診察でもメンタルトレーニングでも、僕が必ずお見せしているのがマジックです。

 人は、過去の行動の積み重ねや経験したことなどから、「これってこういうものだろう」と自分で判断したことを、あたかも事実であるかのように認識しがちです。「自分の能力では、こんな目標はとてもクリアできない」「やってみたい仕事があるけれど、今の年齢から始めるのは遅い」「実現可能な選択肢はAとBの2つ。Aがだめなら、Bしかない」……。また、真面目な人や頑張っている人ほど「~すべきだ」「~しなくては」と思い詰めて、視野が狭くなっていたりします。こうした思い込みは、挑戦を阻んだり、可能性を自ら狭めてしまったりすることにつながります。

 あなたが「こうだ」と考えていることは、ただの思い込みかもしれない。それを説明するのにとても効果的なのがマジックです。マジックを見ていると、人がいかに思い込みにとらわれやすいか、視覚的に理解することができます。

 まずは、実際に動画でマジックを見てもらおうと思います。これからお見せするのは、「言葉が思い込みをつくる」ということをお伝えするマジックです。

(所要時間0分50秒)

 コインはどこへ消えたのか? 次のページで、種明かしの動画を公開します。