婦人科選びの奥義を知りたい!

ナヲ ところで、婦人科ですが「どういうお医者さんにかかればいいのか」というのもけっこう悩みどころです。身の回りでも、「先生がどうも合わなくて」という声をよく聞くんです。

善方 不調を訴えても「大したことないのに何しに来たの?」という心ない対応をされることもあるようです。婦人科の医療はここ数年で大きく変わりました。産婦人科では、妊娠出産に関わる「周産期学」、子宮や卵巣などのがんに関わる「腫瘍学」、不妊・不育などの「生殖内分泌学」が主流でしたが、2014年に「女性医学(女性ヘルスケア)」が新たな4本目の専門領域として認定されたのです。

 女性医学とは、治療が必要になる前の予防に重点を置いて、ライフステージごとに変化する女性ホルモンの波を乗りこなせるようサポートしよう、という考え方の医学。この医学を学んだ婦人科医は、日本女性医学学会で「女性ヘルスケア専門医」に認定されます。

 女性ヘルスケア専門医は全国にいます(注参照)。「まずは話を聞いてもらおう」でかまいませんから、気軽に婦人科を受診してほしい。つらい症状を箇条書きにする、最後の月経はいつだったかを調べる、人間ドックや健康診断の結果があれば持参すると、なおいいでしょう。婦人科は、女性の味方です!

ナヲ そんな専門医制度があるなんて知らなかった! いい時代になっているんですね。

 来月はいよいよ最終回。ナヲさんが更年期に備えるメンタルについての疑問をぶつけます。お楽しみに!

取材・文/柳本 操 写真/洞澤佐智子 ヘア&メイク/凜 衣装協力/ScoLar

注/日本女性医学学会ホームページ