2019年6月、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議に出席したIMF(国際通貨基金)のクリスティーヌ・ラガルド専務理事は、『日経xwoman』総編集長の羽生祥子ら日経グループの取材に答え、「特に日本の男性経営者に向けて、企業におけるジェンダーギャップ解消を訴えたい」と話した。
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⇒IMFラガルド氏 日本GDP25%縮小に警鐘と打開策
日経xwoman総編集長・羽生祥子(以下、羽生) 日経xwomanの創刊時には、素晴らしいメッセージを頂きありがとうございました。企業における女性エンパワーメントと日本経済の40年後の姿を分析した記事は日本で働く男女に読まれ、SNSでも大変広がりを見せました。
IMF(国際通貨基金)クリスティーヌ・ラガルド専務理事(以下、ラガルド専務理事) (いいね! が4000も付いた記事を見て)お役に立てて、私こそとてもうれしいです。
「私は企業幹部の男性たちを“洗脳”したい」
羽生 IMF季刊誌『ファイナンス&ディベロップメント』の2019年3月号では、ラガルドさん自ら「今世界が取り組むべき緊急課題は労働市場におけるジェンダーギャップ解消」と挙げていました。日本企業でも、男女平等がなぜGDP成長を回復させる重要なテーマなのかについて、特に、重要課題と感じていない日本企業の男性経営者へ向けて教えてください。
ラガルド専務理事 男女平等が重要でないとまだ理解できていない、そういった企業幹部の男性たちを私は“洗脳”したいですね、とても。世界でも非常に有能な日本人女性が労働市場の担い手となれば、日本経済を底上げし、リスク特性を改善し、その結果今よりもずっと包括的で心地よい社会になると男性経営者たちも理解するはずです。