人生とは何かを選択する行為の連続

 人生とは「何かを選択する行為の連続」です。進学、就職、結婚はもとより、テレビのチャンネルや、夕食の献立に至るまで、自分で決めていかざるを得ないものです。そして、人生を歩んでいる中で「このまま、この方向に進みたくない」と、ちゃぶ台返しをすることも、常にある選択肢の一つ。

 ちゃぶ台返しは、進行していることを止めて方向転換する訳ですから、それなりの覚悟とエネルギーが必要です。今思うと、私のどこにそんなエネルギーがあったのか全く想像がつきません。1つだけあるとすれば「このまま、おっさんとして人生を終えたくない!」という何年も蓄積された思いなのでしょう。

 人生のちゃぶ台返しから8年、それを私は全く後悔していません。あのとき、それをしなかったら、今でも間違いなく私はおっさんのままでしょう。次の人生があって、そこで願いが叶えられるのならそれでも良いでしょう。でも、現実は誰しも一度きりの人生。だからこそ、様々なしがらみを断ち切って決断することも大切なのです。いくつになっても、私はその心を持ち続けたいと思っています。

 あなたには、人生のちゃぶ台返しの経験、ありますか?
 それとも、これから?

写真/洞澤佐智子(岡部さん)、鈴木愛子(イメージ)