妻の実家がある愛知に拠点を移し、時折仕事で東京との間を行き来しながら夫婦二人で暮らしているフリーライターの大宮さん。大宮家の週末時間の過ごし方を通して、日常の延長にある等身大のお出かけの楽しさを紹介してきたこの連載も今回でいよいよ最後です。最終回は、妻の誕生日にまつわるお出かけの話。「モノ」ではなく、妻をとびきりよろこばせたワザありのプレゼントとは?

たまには僕がお出かけをリードしたい

 「結婚式に出るのは久しぶりだな。楽しみだけど着ていく服がない。買わなくちゃ……」

 妻がつぶやいたときに僕は絶好のチャンスが到来したと感じた。この連載でも書いてきたように、うちの結婚生活は妻が主導している。例えば、アウトレットモールで買い物をするとき。妻が運転する車で連れて行ってもらい、僕に似合いそうな服を選んでもらっている(連載第6回「大宮冬洋 アウトレットモールで妻に服を見立ててもらう」参照)。

 たまには僕が妻をリードしたい。どこかに連れて行ってプレゼントをして、喜んでもらいたいのだ。車の運転が必要なく、人脈もある首都圏に滞在しているタイミングを狙うしかない。

 僕は独身時代にずっと東京で暮らしていて、親兄弟も関東地方に住んでいる。愛知で家業を継いでいる妻と結婚してからは愛知県蒲郡市に引っ越したが、月に10日間ほどは東京に滞在しなければ仕事にならない。本連載の発行元である日経BPをはじめとする「お客さん」だけでなく、取材先である個人や企業も東京に多いからだ。

 一方の妻も企画や営業の仕事で月に1、2回は東京出張がある。学生および会社員時代は東京で過ごしたので、首都圏に住む友人も少なくない。今回の結婚式も新宿のホテルで開かれるらしい。

 妻の誕生日である10月下旬にその機会は訪れた。土曜日に東京在住のデザイナーさんとの打ち合わせがあるらしい。僕はウェブマガジンの読者を招いてのオフ会がある。日曜日はお互いに予定なし。夕方、一緒に愛知に帰るだけだ。この日しかない!

今回のお出かけは珍しく電車で。行き先は横浜・みなとみらいです
今回のお出かけは珍しく電車で。行き先は横浜・みなとみらいです