夫婦二人きりの暮らしが長くなってくると、休みの日の時間をだんだんと持て余してしまうこともあったり、なかったり…。だからといって、「マンネリ打開のイベントを!」などと肩肘張る必要はありません。変わりなく流れるゆるーい時間の中にも、意外といろいろな楽しみがあるものです。妻の実家がある愛知に拠点を移したフリーライターの大宮冬洋さんが、結婚7年のDINKS夫婦の週末時間をリアルにつづります。

 「大場くんの実家が今週末にガレージセールをやるらしいよ。一緒に行かない?」

 僕と妻は結婚以来、愛知県三河地方にある蒲郡市の賃貸マンションに住んでいる。大場進也くんは同じ1階の「リアルご近所さん」で、奥さんと幼い息子くんとの3人暮らしだ。大場くんと家族ぐるみの友達になれたのは、はっきり言って僕の勇気のたまものである。今日はそのことから書かせてもらいたい。

よそ者で寂しがり 歩いて行き来できる友達が欲しい

 妻は我が家から車で30分ほどのところにある家業の工場経営に携わっていて、仕事場に行けば両親も従業員さんもいる。三河地方は生まれ故郷なので、第2回で登場してくれた糟谷さんのような幼なじみも少なくない。そもそも一人が好きな性格でもあり、寂しさを感じることはなさそうだ。

 よそ者で寂しがりの僕は違う。子どもがいれば「パパ友」が自然とできたかもしれないけれど、子どもがいないフリーライターでは何もしないと孤立してしまう。妻さえいれば親しい人間関係は必要ない、なんて全く思わない。お互いの家を歩いて行き来できる距離で友達が欲しい。駅前で一緒に飲んだり、「家飲み」に誘い合ったりする関係が欲しいのだ。

 7年前に東京から蒲郡に引っ越して来たとき、僕が少しずつ実行したのは行きつけの飲食店を作ることだった。お店のスタッフと友だちにはなれなくても、顔を覚えてもらってカウンター越しにおしゃべりできるだけでも気持ちは明るくなるだろう。

今回は「仲良しご近所さん」の大場くんのすてきな自家用車でガレージセールへ出発! 僕は助手席に乗せてもらいました
今回は「仲良しご近所さん」の大場くんのすてきな自家用車でガレージセールへ出発! 僕は助手席に乗せてもらいました