時間に追われる忙しい毎日も、仕事でうまくいかないことがあったときも、「あの人」のことを思えば頑張れる…。いくつになっても「好き」は私たちにポジティブなパワーを与えてくれます。何かと責任を負う場面が多くなった今のほうが、日常とは別の世界にいる誰かを愛で、夢中で追いかけるひとときがより尊さを増すのではないでしょうか。ARIA世代の女性たちが、大好きな「推し」への愛をたっぷりと語ります。

 「声優さんって、それまでは『声だけの人』のイメージがあったから、舞台上で激しいダンスをしたり、汗だくになってカーテンコールを務めていたりするのを目にして、『ここまでやるんだ』って驚きました」

 団体職員の箱崎麻奈美さんが声優の菅沼久義さんを推すようになったのは、今から十数年前。ゲーム『サクラ大戦V』のミュージカルで、主人公の大河新次郎役を演じる菅沼さんを見たことがきっかけだった。

声優の菅沼久義さんを応援している箱崎麻奈美さん。「顔を出すのは恥ずかしいので……」ということで、菅沼さんが出演するラジオ番組を収録したCDを手にしてもらいました

大好きなゲームに出演 作品への真摯な姿勢に引かれた

 『サクラ大戦』は1996年に第1作が発表されて以来、アニメや小説、漫画、舞台など多方面に展開されている人気作品。子どもの頃からアニメやゲームが好きだった箱崎さんもはまった一人だ。「ストーリー性があってキャラクターが立っているのはもちろん、スタッフがすごく一生懸命作っている作品だというのが分かるんです。そのうち舞台もやっていると知って、見に行くようになりました」

 2005年にリリースされたシリーズ第5作『サクラ大戦V』はキャラクターを一新。それだけに、全身を使って舞台上で新たな主人公を演じる菅沼さんの姿はいっそう鮮烈だった。声優が表に出て活動することがまだ一般的ではなかった中、「演技はもちろん作品への関わり方など、この人は本当に真摯にやっているんだなと思って、応援したくなった」という。