推し活動は疲れるしお金もかかるけど楽しい
神事さんは「ライブならではの感動」を味わうのが好きで、野球以外にもサッカーやミュージカル、クラシックのコンサートなどにも出掛ける。しかし、プライベートはあくまで「秋吉選手の応援活動など野球関連」が最優先。友達に会ったりすることも含めて、それ以外の用事に使えるのは空いた日程に限られる。ある意味「制約」の多い生活なのでは……。
「推しのために活動するのは大変だし疲れますよ。野球関連の出費も趣味に使うお金の8割は占めています。でも楽しいんです。
大変な仕事も『これを乗り切れば週末には観戦だ!』と思えば頑張れるし、外野席で思いっきり応援歌を歌ったりするのはストレス発散にもなる。それに、ここまで特定の選手を好きになったことがなかったので、応援したくなる人がいるということ自体が貴重なことだと思うんです。そういう感情を持たせてくれた秋吉選手に感謝しています。
今年は関東のみで観戦する予定ですが、いつかは北海道に遠征して、本拠地でも応援できたらと思っています」
試合中にいつ投げることになるか分からない中継ぎ投手として、オンとオフの切り替えはしっかりしようと心がけています。試合の展開を見て何かありそうだなという感じになったら徐々に気持ちを入れていきますが、ブルペンで投球練習を始めても、結果的に投げないこともある。そうなったらまたゆっくり休みます。待っている時間の過ごし方も、選手としてとても大事だと思っています。
昨年と一昨年はケガで離脱していた時期もあり、結果が出せませんでした。でも、そこでネガティブな考え方をしてはダメな方向に行ってしまうので、すぐに戻ってチームの力になりたい、そのためにはしっかりリハビリとトレーニングをして、もっと力をつけようと考えて過ごしていました。
今季は新天地でまずは1年間、しっかり投げ通すことが目標です。大事な場面でバッターを一人ひとりしっかり抑えて、50試合、60試合投げたい。必要とされてファイターズに来たと思うので、期待には応えたいです。
スタンドを見ていると、ファイターズはスワローズより女性ファンが多いですね(笑)。ARIA世代の皆さんは仕事が終わってから試合を見に来てくれたりしていると思いますが、仕事でつらいことがあったとしてもそれを忘れられるくらい、自分たちのプレーを通して、喜びや楽しさを伝えられたらと思っています。
取材・文/谷口絵美(日経ARIA編集部) 写真/花井智子
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