3.かぶりの面積をチェックせよ

 包み込むショーツを探すときに欠かせないのが、「かぶり」の面積。かぶりとはお尻を覆う後ろの布のこと。この面積が大きければ大きいほどお尻全体を包み込める。

 「大き過ぎても布が余ってヨレや違和感につながります。試着できるお店では必ず試着してから買うのがいいでしょう。また、後ろにギャザーが入っているショーツは、お肉をホールドしてくれるので安心です」

ギャザーがあるだけでお尻の形の維持力がアップする
ギャザーがあるだけでお尻の形の維持力がアップする

4.食い込みはクロッチ幅で防げる

 最後にチェックすべきなのは、「クロッチ」という股間に当たる補強布地の幅。包み込めるショーツの条件は、このクロッチの幅が狭過ぎないこと。

 「目安は、自分の指3本分。これよりクロッチ幅が狭過ぎるとショーツが食い込みやすくなります」

クロッチ幅が指3本より狭いとショーツが食い込みやすくなる
クロッチ幅が指3本より狭いとショーツが食い込みやすくなる
クロッチが幅広。クロッチから続く後ろ身ごろにもゆとりがあり、はくと安定感がある
クロッチが幅広。クロッチから続く後ろ身ごろにもゆとりがあり、はくと安定感がある

 Tバックを履いていないのに、歩いているうちにTバックになってしまったという経験はないだろうか。実は、クロッチの幅が狭いことが原因の一つ。

 「一番いいのは、手持ちのショーツの中で、自分は指何本分の幅のショーツが合うのか、好きなのかをチェックしておくこと。そうすると、店頭でクロッチ幅だけ指で確認して買うこともできます」

 ショーツの役割はお尻を包み込むことだが、きちんと包み込むだけでヒップアップすることもあるという。その分、足長効果も期待できるそうだ。

 「経年でお尻の形が変わることは仕方のないことです。下着の選び方を若い頃から更新しないままだと、残念なかたちでエイジングが周囲に伝わってしまいます。まずは、後ろ姿に自信が持てるショーツを1枚探してみませんか」

取材・文/茅島奈緒深 写真/鈴木愛子 構成/長野洋子(日経ARIA編集部)

国保和子(こくぼかずこ)
国保和子(こくぼかずこ) インポートランジェリーショップ「ブティックシーン」オーナー。薬剤師として病院で勤務していた頃、肩凝りや冷え、頭痛など、体調不良の原因の一つに「合わないブラジャー」があると感じ、下着の勉強を始める。1990年にショップを東京・広尾にオープンし、30年近く数々のバストとヒップを救ってきた下着界のレジェンド的存在。 近著に『大人女子はブラ・ショーツで体型を変える』(主婦の友社)