女性のライフステージを考えるとき、「子育て」や「母であること」が大きなイベントとして語られる一方で、子どものいない人生についてスポットが当たることはほとんどありませんでした。この連載では、これまで表には見えてこなかった女性たちの気持ちに寄り添う活動をしている、大人ライフプロデューサーのくどうみやこさんにお話を聞いていきます。今回は、前向きに年を重ねる勇気をくれる、等身大のロールモデルについてです。

 私は仕事でメディアに出る機会がありますが、そういう姿を見た方から「くどうさん、すごいですね」と言われたりします。でも、私は全然自分に満足もしていないし、どちらかというと自己肯定感も低い。だから「きっと私は大器晩成型、これからもっといいことがあるに違いない!」と思って自分を奮い立たせています。

今の立場の中で、自分の存在意義を見つけられればいい

 子どもがいない女性たちは、「私はすごく中途半端なんです」ということをよくおっしゃいます。

 子どもを育てている女性には、「母親」というとても大きな役割があります。ある意味、それだけでも自分の存在意義が担保できるように感じます。子どもがいなくても、例えば責任ある地位で活躍しているキャリアウーマンのような人であれば、仕事で自分の価値を見いだすことができるでしょう。でもそこまでではないという場合、「私は母親でもないし、仕事もあくまで生活のためにやっているもので、役割もそれほど大きくない。ものすごくどっちつかずで、そんな自分がいやだ」と卑下してしまう。

 でも、別に大きな役割があるから偉いということではないんですよね。今の立場の中で、自分の存在意義をどこかで見つけられればいい。そのときに必要だと感じるのは、少し上の世代のロールモデルです。

「きっと私は大器晩成型、これからもっといいことがあるに違いない! と思って自分を奮い立たせています」
「きっと私は大器晩成型、これからもっといいことがあるに違いない! と思って自分を奮い立たせています」