血縁に頼り過ぎないネットワークが必要

 日本のいろんな制度が、血縁に頼り過ぎているんです。例えば入院したときの付き添いや、手術の同意書。血縁に頼れない人も増えている時代なので、社会がそれに対応したサービスをしていく必要があります。一方で、社会のしくみにすべてを頼るわけにもいかないので、自分自身で何かあったときに誰かと支え合えるネットワークづくりをしておくことも大事です。

 ただ、子どもがいなくて、しかも働いていたりすると、なかなか地域の人たちとつながる機会がないのが難しいところ。子どもがいない人同士も知り合うきっかけがないのが実情です。

 マダネ プロジェクトの集まりを開催しているのは現在、関東中心ですが、地方でもSNSで呼びかけたりして、子どもがいない人たちのネットワークを立ち上げるような動きが少しずつ増えているようです。情報交換をしたり、つながれたりする場というのが、求められているのかなと思います。

取材・文/谷口絵美 くどうさん写真/花井智子 イメージ写真/PIXTA