他業種では通用しない? 47歳の転職活動でぶつかった壁

星野 それまで私は「映画というより宣伝が大好き」と思っていたんです。ヒット映画をたくさん手掛けて業界でもそこそこ名前が知られているし、意気揚々と他の業界の宣伝部に行けばいいと思っていたんです。外資系企業でスニーカーの宣伝をしてもいいし、動画配信サービスやテーマパークに転職してもいいし。本気でそう思っていました。

 でも、ことごとく最終面接で落とされてしまったんです。その時に、改めて「やっぱり私は映画の人なんだな」と気付きました。結局、前職でお付き合いのあった方からのお誘いを受けて映画系のデータマーケティング分析を手掛けるGEM Partnersに転職。その2年後、18年にフォックスの代表からお声を掛けていただいて今に至ります。

―― 今はマーケティング本部長という立場ですが、30代から大なり小なり組織をまとめる立場だったわけですよね。リーダーとして部下との付き合い方に苦悩はなかったんですか。

星野 上司、リーダーとしての私は「うっかりしている長女」みたいな感じですかね。

―― フォローしてくれるしっかり者の長男、次男、次女がいるということ?

星野 そうです。チームの目的意識はかなり明確にしています。私がどこに向かおうとしているのか。それをみんなが腑に落ちていれば、ついてきてくれると思っています。ただ、「星野の指示通り動く」というのを私が求めていないことも分かってくれているので、各自が考えて確固たる目的に向かって動いてくれています。割とこわもてなので、トップダウンでやっているように思われますけどね(笑)。

―― 最近は、「出世をしたくない」という女性の声も多く聞きますが、どう思いますか?

星野 うーん。どうでしょう。私は子どもの頃はキャプテンとか生徒会長とかは嫌だなと思っていたんですよ。実生活でも長女で、家では威張っているけど外では意外と社交的じゃない、みたいなタイプでした。だから自分がリーダーになるのはどうなのかな、と思っていたんですが、意外に普通にチームを率いることができました。気負わなかったのがよかったのかもしれません。人をまとめるのがうまい人がチームの中にいれば、その人がやってくれますし。ただ、もちろんリーダーならではの悲哀もありましたよ。

「100億円突破記念の「『ボヘミアン・ラプソディ』“胸アツ”応援上映」を開催したところ、約8割が女性のお客さんでした。公開時は男性7割、女性3割くらいだったのですが。100億円突破は女性の観客動員が延びたのが大きな要因です」
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