端羽 一つは金銭欲。もう一つは知的好奇心。最後は社会貢献がしたいという気持ちです。この3つがそろってないと、目移りすると思うんです。この事業も面白そう、稼げそうって。例えば金銭欲だけだともっと給料が高い仕事、利益が得られる事業に目がいくかもしれない。一番強いのは知的好奇心。毎日新しいものに出合えているので、飽きずに仕事ができています。

「リーダーシップがない」と短期間に2度指摘されて

―― これまでの働く上での転機は何でしたか。やはり起業したことでしょうか。

端羽 30代のとき「リーダーシップが足りない」と立て続けに2度言われたことがありました。最初は会社員として働いていたときに上司から。お客さんを自分で捕まえてきたり、そつなくプロジェクトを回すだけでなくて逆側に方向転換させるようなリーダーシップを求められていたんですね。悔しくて、自分にリーダーシップがあることを証明したいから起業する、と決意しました。

 次は起業した後、ベンチャーキャピタルの担当者から。「アイデアは面白いと思うけれど、あなたのリーダーシップにまだ納得してないから、一回この案件はストップします」と言われました。例えば、優秀なエンジニアの採用に当たっての説得力が足りないことを指摘されたのだと思います。半年くらいの間に別の人から同じ指摘を受け、起業家としての精神に火が付きました。

 ぐいぐい行かなくてはいけないんだ。できるかできないか分かりません、なんて言っている場合じゃない。物事を大きく語るのは苦手で、確実にできることしか「できる」と言いたくない性格でしたが、できるか分からないことでも「やれる」「こっちの方向に向かっていく」とビジョンを示さなければならないと気付きました。

30代のとき「リーダーシップが足りない」と立て続けに2度言われたことが転機となり、起業につながった
30代のとき「リーダーシップが足りない」と立て続けに2度言われたことが転機となり、起業につながった