オーラソーマの大ブレイク後、ふと覚え始めた違和感

―― それがオーラソーマだったのですね。オーラソーマとは、上下2色に分かれた100本以上のボトルの中から4本を選び、カウンセリングに役立てるというセラピーと聞きました。

野田 そうです。英国でみっちりカラーセラピーを学び、帰国して3カ月後には日本でトレーニングコースを開催していました。1995年8月のことです。当時は社会的な事件や騒動から、いわゆる「スピリチュアル」な世界に対する逆風が吹いていました。ところが、日本でオーラソーマを紹介すると、美しい色のボトルに魅了された多くの方々がセミナーやカウンセリングに訪れ、直営ショップが5店舗立ち上がる急成長ぶりでした。

 その後、20年間オーラソーマアカデミーの日本代表として活動を続けてきました。充実した日々だったのですが、2010年あたりから、何か違和感を覚えるようになったのです。もともとオーラソーマは占星術やカバラの哲学など、西洋への憧れから支持されてきた面もありました。でも、そのスピリチュアルな要素がやはり日本の社会、文化にはなじみきれないのではないか。そんなことを感じるようになっていました。