ビジネスパーソンに欠かせない「エクセル」。誰もが使うソフトですが、操作方法は無手勝流という人が意外に多いようです。しかし、それでは仕事の時短は進められません。この連載では10分、20分かけている作業を、一瞬で終わらせるワザを紹介します。エクセルで自動的に設定される「ハイパーリンク」が煩わしいとき、一発で削除する方法があります。逆にハイパーリンクを一括で設定する関数もあります。目からウロコの便利ワザを見ていきましょう。

エクセルの表にハイパーリンクが勝手に設定されて、作業の邪魔

 エクセルで、セルにメールアドレスやURLを入力すると、自動的にハイパーリンクが設定されます。ハイパーリンクとは、文字列などをクリックすると、メールソフトやブラウザーを起動させる機能です。

 ハイパーリンクの自動設定は、エクセルの自動文字修正機能「オートコレクト」の一部。本来は、便利なはずなのですが、うっかりセルをクリックすると、ブラウザーなど別のソフトが起動してしまうのは、とても煩わしいですよね。今回は、エクセルのシートにある複数のハイパーリンクをまとめて削除したり、逆にハイパーリンクを設定して便利に使ったりする方法を紹介しましょう。

セルを選んだだけでメールソフトが起動…!?

 例えば、メールアドレス入りの名簿をエクセルシートで作成するとき。セルを選択したいだけなのに、うっかりアドレス部分をクリックしてしまうと、メールソフトが起動してしまいます。これがとても煩わしく、日常業務の妨げになります。

メールアドレスを入力すると、自動でハイパーリンクが設定される。セルをクリックすると(1)、メールソフトの入力画面が開いてしまう(2)
メールアドレスを入力すると、自動でハイパーリンクが設定される。セルをクリックすると(1)、メールソフトの入力画面が開いてしまう(2)

 そこで、このお節介機能で設定されたハイパーリンクを、一括で削除する方法を紹介します。セルを選択して「クリア」ボタンを押して、「ハイパーリンクの削除」を実行すれば完了です。

 ただし、ハイパーリンクを削除すると、セルの書式も消えてしまいます。下線付きの青色だった文字色は標準の黒色表示になり、表のケイ線もなくなってしまうのです。元の書式はそのまま残して、ハイパーリンクだけを削除したいときは、「クリア」ボタンを押して「ハイパーリンクのクリア」を選んでください。「ハイパーリンクのクリア」を実行すると、書式はそのままですがリンクは削除されているため、アドレス部分をクリックしても何も起きません。

メールアドレスが表示されているセルをすべて選び(1)、「ホーム」タブにある「クリア」ボタンを押して(2)「ハイパーリンクの削除」を選べば完了だ(3)
メールアドレスが表示されているセルをすべて選び(1)、「ホーム」タブにある「クリア」ボタンを押して(2)「ハイパーリンクの削除」を選べば完了だ(3)
設定で「ハイパーリンクの削除」を選ぶと、ハイパーリンクのほかに文字の書式も変更される(図左)。一方で「ハイパーリンクのクリア」を選べばハイパーリンクが消えるだけで、青い文字と下線、ケイ線は維持される(図右)
設定で「ハイパーリンクの削除」を選ぶと、ハイパーリンクのほかに文字の書式も変更される(図左)。一方で「ハイパーリンクのクリア」を選べばハイパーリンクが消えるだけで、青い文字と下線、ケイ線は維持される(図右)