複数の文字列を「結合」する場合も役立つ

 逆に、複数のセルに分けて入力された文字列を結合したい場合もあります。例えば、住所が都道府県、市町村、町名、建物名など別々のセルに分けて入力されているケースです。この住所録を利用して、ワードで宛名ラベルを差し込み印刷するには、住所がいくつものセルに分かれていると操作が面倒になります。

 下図のように、複数のセルに分けられている郵便番号、住所を結合し、郵便番号と建物名の間にはスペースを挟むことにしました。フラッシュフィルを使わずに文字列を結合する場合は、G3セルに「="〒"&B3&" "&C3&D3&E3&" "&F3」と入力します。このように「&」(アンド記号)でつなぐことで、セルの文字列を結合できるのです。「〒」やスペースなどは半角ダブルクオーテーションで挟むため、複雑な式になります。

文字列やセル番地を「&」でつないだ式を入力すれば、住所録を結合できるが、とても面倒だ。この場合は、G3セルに「="〒"&B3&" "&C3&D3&E3&" "&F3」と入力する
文字列やセル番地を「&」でつないだ式を入力すれば、住所録を結合できるが、とても面倒だ。この場合は、G3セルに「="〒"&B3&" "&C3&D3&E3&" "&F3」と入力する

 このように結合する場合も、フラッシュフィルを使えば一発で解決します。文字列を分割するときとは異なり、結合の場合は正確な結果が安定して得られます。

フラッシュフィルを利用するには、G3セルにB3~F3セルの文字列をコピーして貼り付けて、スペースを挿入(1)。「データ」タブの「フラッシュフィル」をクリックすればいい(2)
フラッシュフィルを利用するには、G3セルにB3~F3セルの文字列をコピーして貼り付けて、スペースを挿入(1)。「データ」タブの「フラッシュフィル」をクリックすればいい(2)
フラッシュフィルを実行すると、ほかの行にも結合された住所が正しく入力された。表で3行目(2人目)の住所を基準にしたのは、1人目の住所(2行目)には、建物名がないため。1人目の住所を基準にするとE列の建物名が結合されない可能性があるからだ
フラッシュフィルを実行すると、ほかの行にも結合された住所が正しく入力された。表で3行目(2人目)の住所を基準にしたのは、1人目の住所(2行目)には、建物名がないため。1人目の住所を基準にするとE列の建物名が結合されない可能性があるからだ