ドラッグ操作でもフラッシュフィルを利用できる

 フラッシュフィルを使うには、「データ」タブのボタンを押すのが基本ですが、他にもデータをコピーしたり連番を自動入力したりするときに使う「オートフィル」と同じ要領でも利用できます。B2セルの下隅にマウスポインターを合わせ、「+」マークに変わったら下方向にドラッグ。表示されるボタンをクリックして、「フラッシュフィル」を選べばいいのです。あるいは、B2セルを選択した状態で「Ctrl」キーを押したまま「E」キーを押しても構いません。「Ctrl」+「E」はフラッシュフィルのショートカットキーなので、一瞬で実行できます。

マウス操作でフラッシュフィルを利用することもできる。B2セルに「安藤」と入力したら(1)、セルの下隅にマウスポインターを合わせて「+」マークを下にドラッグ(2)。ドラッグ後に表示されるボタンを押して(3)、「フラッシュフィル」を選べばいい(4)
マウス操作でフラッシュフィルを利用することもできる。B2セルに「安藤」と入力したら(1)、セルの下隅にマウスポインターを合わせて「+」マークを下にドラッグ(2)。ドラッグ後に表示されるボタンを押して(3)、「フラッシュフィル」を選べばいい(4)

間にスペースがない文字列も分割できるが…

 フラッシュフィルのすごいところは、姓と名の間にスペースが挿入されていない場合でも分割できる点です。ただし、確実ではありません。下図の場合、B4セルには「五十嵐」と姓だけを取り出したいのですが、結果は「五十」となってしまいました。スペースが挿入されていた場合は「スペースで文字列を分割する」と自動認識されたのですが、この場合は「先頭から2文字を取り出す」と認識されてしまったためです。

姓と名の間にスペースがない場合は注意が必要。4行目の「五十嵐英之」を「五十嵐」と「英之」に分けたかったのだが、フラッシュフィルでは「五十」と「嵐英之」となってしまった。「先頭から2文字」と「残りの文字」という規則だと認識されたのが原因だ
姓と名の間にスペースがない場合は注意が必要。4行目の「五十嵐英之」を「五十嵐」と「英之」に分けたかったのだが、フラッシュフィルでは「五十」と「嵐英之」となってしまった。「先頭から2文字」と「残りの文字」という規則だと認識されたのが原因だ

 このようにフラッシュフィルは万能ではないのですが、それでもボタン一発で文字列を分割したり、書式を変えられたりするので、ぜひ活用しましょう。ほかにも、メールアドレスの「@」から前だけを取り出す、郵便番号や電話番号の「‐(ハイフン)」を削除する、郵便番号に「〒」マークを付ける、電話番号の書式を変更するといったことも簡単にできます。

メールアドレスの「@」から前を「アカウント名」として取り出したり、電話番号の市内局番を「( )」で囲んだ書式に変更したりもあっという間にできる。通常の置換機能ではできない文字列の置換も簡単だ
メールアドレスの「@」から前を「アカウント名」として取り出したり、電話番号の市内局番を「( )」で囲んだ書式に変更したりもあっという間にできる。通常の置換機能ではできない文字列の置換も簡単だ