ビジネスパーソンに欠かせない「エクセル」。誰もが使うソフトですが、操作方法は無手勝流という人が意外に多いようです。しかし、それでは仕事の時短は進められません。この連載では10分、20分かけている作業を、一瞬で終わらせるワザを紹介します。今回は、日々蓄積される大量の販売データを、関数を使わずに集計、分析する神ワザです。

 商品の販売実績を、エクセルの表にまとめているケースは多いでしょう。この蓄積されたデータを使って「店舗ごとに集計」したり、「若者に人気の商品を分析」したり簡単にできることをご存じでしょうか。難しい関数を組み合わせる手間は一切なく、データをマーケティング戦略に生かせるようになります。

 下図のような販売データを例に説明しましょう。店舗、商品の容量、色など項目ごとに集計したり、「20~30代の女性に人気の商品は?」といった分析をしたりするには、「ピボットテーブル」という機能を利用します。聞き慣れない名前で「難しそう」というイメージを持つかもしれませんが、仕組みさえ分かれば、実はとても簡単です。

全店舗のスマートフォンの販売データを集計するには……?
全店舗のスマートフォンの販売データを集計するには……?

元の表の「見出し行」と「セルの結合」に注意

 では早速、ピボットテーブルを作ってみましょう。それにはまず、元になる表を用意します。この表の1行目には、必ず見出し行を入れてください。なお、表の中に「セルの結合」があるとうまくいかないので注意しましょう。

 操作は簡単。表内のセルをどこか1つ選択した状態で、「挿入」タブにある「ピボットテーブル」をクリックします。すると、「ピボットテーブルの作成」画面が開きます。「テーブル/範囲」欄には表の範囲が自動で入力されています。最後に「OK」を押すと、表とは別の新しいシートにピボットテーブルが作成されます。

表内でどこかのセルを選択して(1)、「挿入」タブ(2)にある「ピボットテーブル」ボタンを(3)クリックする
表内でどこかのセルを選択して(1)、「挿入」タブ(2)にある「ピボットテーブル」ボタンを(3)クリックする
開く画面で元表のセル範囲が自動で入力されており(1)、表が選択状態になっている。「OK」ボタンを押す(2)
開く画面で元表のセル範囲が自動で入力されており(1)、表が選択状態になっている。「OK」ボタンを押す(2)
新規のシートに、ピボットテーブルが作成された
新規のシートに、ピボットテーブルが作成された