データを集計したり、表やグラフを作成したり…エクセルは、ビジネスパーソンには欠かせないスキルです。ARIA読者には身近なソフトの1つでしょう。ただし、我流の操作方法で、時間を浪費している人は多いはず。一瞬で終わる作業に10分も20分もかけていませんか。この連載では、意外と知られていない、作業効率を大幅に上げるエクセル時短技を紹介します。第1回は、人から受け取った駄目なエクセルシートを瞬時に整える方法です。

表に入った余計な「改行」を一気に消す

 部下に表の文字入力を頼んだところ、出来上がったシートには、不要な改行がたくさん入っていたり、半角と全角の数字が混在していたりして、絶句したことはないでしょうか。これを1つずつ直すのは、気が遠くなる作業ですが、実は瞬時に直す方法があります。

人から受け取ったエクセルシートに思わずうんざり……そんなときに効く技をお教えします
人から受け取ったエクセルシートに思わずうんざり……そんなときに効く技をお教えします

 まずは、不要な改行の消し方から見ていきましょう。例えばウェブサイトのデータを、そのままコピーしてエクセルのシートに貼り付けると、改行や空白がたくさん入ってしまうことがあります。これでは、とても見栄えが悪い。

 そこで、エクセルの「検索と置換」機能で削除します。この方法、不要な空白を消すときに使っている人もいるでしょう。その場合は、「検索する文字列」欄に半角または全角スペースを入力して、「置換後の文字列」欄には何も入力せず「すべて置換」を押せばOKですが、「改行」の消し方は、知らない人が多いのではないでしょうか。

 下図の要領で「検索と置換」を開いたら、「検索する文字列」欄をクリックし、「Ctrl」キーを押したまま「J」キーを押します。見た目には何も入力されませんが、これで改行を検索対象にしたことになります。「置換後の文字列」欄には何も入力しません。「すべて置換」を押すと、一気に改行を取り除けます。

エクセルで文字が入力されているセルを選択して(1)、「検索と選択」→「置換」(2)、(3)を選ぶ
エクセルで文字が入力されているセルを選択して(1)、「検索と選択」→「置換」(2)、(3)を選ぶ
「検索する文字列」欄にカーソルを置き、「Ctrl」キーを押したまま「J」キーを押す(1)。続いて「置換後の文字列」欄は何も入力せずに「すべて置換」を押せばよい(2)
「検索する文字列」欄にカーソルを置き、「Ctrl」キーを押したまま「J」キーを押す(1)。続いて「置換後の文字列」欄は何も入力せずに「すべて置換」を押せばよい(2)
改行が一気に置換されたが、行の高さは自動調整されない(1)。そこで1~5行のセルを選択した状態で(2)、カーソルを行番号の下部に近づける。そしてカーソルが図のような形に変わったらダブルクリック(3)。すると行の高さが一発でそろう
改行が一気に置換されたが、行の高さは自動調整されない(1)。そこで1~5行のセルを選択した状態で(2)、カーソルを行番号の下部に近づける。そしてカーソルが図のような形に変わったらダブルクリック(3)。すると行の高さが一発でそろう