数値に「人」や「円」などの単位を付けたい

 エクセルの集計表では、人数を集計するなら「人」「名」、金額には「円」といった単位を付けたほうが断然分かりやすい。とはいえ、セルに直接「20名」などと入力すると、数値ではなく文字列として認識されるため、人数の集計などができなくなります。そのため、「セルには単位を入れられない」と思っている人が意外に多いようです。

 しかし、下図のように、任意の単位を表示させつつ、計算にも利用できる方法があります。そのとき使うのが「セルの書式設定」です。セルの書式設定画面で「ユーザー定義」を選び、「0"名"」と、表示したい単位を半角ダブルクォーテーションで挟んで入力。すると、「20名」のように単位付きで表示されて、見やすくなります。ダブルクォーテーションで挟めば、どんな文字列でも数値と一緒に表示できるわけです。

数値に任意の単位を表示させて、そのまま計算にも利用できる方法がある
数値に任意の単位を表示させて、そのまま計算にも利用できる方法がある
範囲を選択して右クリックし、「セルの書式設定」を選ぶ(1)~(3)。範囲を選択した状態で「Ctrl」キーを押したまま 数字の「1」キーを押しても「セルの書式設定画面」は開く。ただし、このときキーボードのテンキーで「1」を押しても無効。キーボードの「Q」キーの横にある「1」キーを押す
範囲を選択して右クリックし、「セルの書式設定」を選ぶ(1)~(3)。範囲を選択した状態で「Ctrl」キーを押したまま 数字の「1」キーを押しても「セルの書式設定画面」は開く。ただし、このときキーボードのテンキーで「1」を押しても無効。キーボードの「Q」キーの横にある「1」キーを押す
開く画面で、「ユーザー定義」を選び(1)、「種類」欄で上図のように「0”名”」と手入力する(2)。「OK」ボタンを押せば完了だ(3)
開く画面で、「ユーザー定義」を選び(1)、「種類」欄で上図のように「0”名”」と手入力する(2)。「OK」ボタンを押せば完了だ(3)

 同じ要領で、金額など数字の桁が大きくなる場合は「#,##0"円"」と入力します。すると、「5,000円」のように3桁区切りで表可能。

 ちなみに、大きな金額を扱う場合、「千円」「百万円」にして、それ未満の桁を省略したいこともあります。千円単位なら、0の後にコンマを1つ足して「#,##0,"千円"」とします。百万円単位なら、コンマを2つ足して「#,##0,,"百万円"」。これで、セルに入力されている数値はそのままに、指定した単位未満の数字を四捨五入して表示できます。ちょっとした裏技として覚えておくとよいでしょう。

文/岡本ゆかり 写真/鈴木愛子