半角・全角、バラバラで入力された数字を統一
エクセルのデータ入力を複数の人で分担すると、数字の半角と全角が人によってバラバラ……そんな経験はありませんか。そのときも、手作業でいちいち修正する必要はありません。エクセルには、半角カナ数字を全角に変換したり、逆に全角カナ数字を半角に変換したりする便利な関数があります。
下の例では、住所欄は数字も記号もすべて全角で入力してほしかったのに、半角で入力された番地が交じっています。半角カナ数字を全角にするには、「JIS(ジス)」関数を使います。
B1セルに「=JIS(A1)」と式を入力すれば、A1セルのカナ数字が全角に変換されてB1セルに表示されます。逆に全角カナ数字を半角に変換したい場合は、「ASC(アスキー)」関数を使います。「=ASC(A1)」という式を入力すればOKです。
アルファベットを大文字または小文字にそろえる
JIS関数やASC関数の仲間に「UPPER(アッパー)」関数と「LOWER(ロウワー)」関数があります。これは大文字・小文字の英字が混在した状態のときに使います。下の例のように、ローマ字表記の名前をすべて大文字に変換したい場合、C2セルに「=UPPER(B2)」という式を入力すれば、大文字に変換できます。逆にすべて小文字にする場合は、「=LOWER(B2)」とします。
ちなみに、JIS関数やUPPER関数で全角や大文字に変換したデータを扱う場合、1つ注意したいことがあります。変換前の元データ(上の例ではB列)を削除すると、関数式を入力した列(C列)のデータも消えてしまうのです。これは、関数の参照元のデータがなくなったのが原因。防ぐには、変換後のデータを一度コピーしてから、右クリックして「貼り付けのオプション」から「値」の貼り付けを選びます。すると、関数式ではなく、文字がセルに入力された状態になるので、B列の元データを削除してもC列は消えません。