赤坂の雑居ビルの一角にある桃源郷のような「昼スナックひきだし」。紫乃ママの元に、「日経xwomanの記事を見た」というスラッとした長身の41歳独身男性客がご来店。今の仕事では成長できないと悩む男性から「女性の生き方をロールモデルにしたい」と意外な発言が…。その真意は? 真っ昼間からグラス片手に、特濃スナックトークが始まります。

紫乃ママ いらっしゃい。あら初めてのお客さま。

岩田 どうも。日経xwomanの記事を見て来ました。

今日の来店客/岩田剛さん(仮名、41歳、独身)
大学時代は就職活動をせず、バックパッカーで海外を旅して25歳で卒業。27歳で専門商社に入り、得意な英語を生かして海外営業、海外営業事務に12年在籍。器用貧乏のゼネラリストだと自認しつつ仕事には満足していたが、国内の支店に異動。あまりにも庶務的な仕事内容に絶望して、このままでは成長できないと次のステップを模索中。2年前から中小企業診断士の勉強を始めたところ。

紫乃ママ へ~、男性で日経xwomanを読んでるなんて珍しい。

岩田 メールマガジンから紫乃ママの記事を読んで、話してみたくなったんです。40代っていろいろ悩む時期ですよね。

「日経xwomanを見て」という来店客も多いスナックひきだし。老若男女、隣り合わせたお客さん同士が会話することでも意外なヒントがもらえます
「日経xwomanを見て」という来店客も多いスナックひきだし。老若男女、隣り合わせたお客さん同士が会話することでも意外なヒントがもらえます

2年前に異動。仕事の手応えを感じられない日々…

岩田 これまで海外営業のサポートをするような裏方ポジションの仕事をずっとしてきましたが、2年前に国内支店に異動になって。雑用も多い庶務的な仕事に絶望しました。毎日素振りだけしてバッターボックス立てずに帰る感じで。定時で帰れるから楽ですけど、仕事の手応えがなくて。

 このままここにいたら大きな成長はできなさそうなので違う職種に挑戦したいけど、年齢を考えるといろいろ厳しい。ゼネラリスト的なキャリアを積み上げているので特に専門性もないし、「これまでのキャリアを土台にして次へ」っていう考え方もなかなか難しそうで。この先のキャリアに雲がかかった状態です。とにかく、自分で一歩踏み出すために生活の5%は違うことにチャレンジしようと思って、中小企業診断士の勉強を始めました。

紫乃ママ ほうほう、いいじゃない。世代的には就職氷河期? 就職は大変だっただろうしおいそれとは辞められないわよね。