週1日、昼間だけオープンする桃源郷のような「昼スナックひきだし」。意識高い系スナックの紫乃ママの元に、今日は昼スナックのママを志願する2人がご来店。グラス片手に、ナッツをつまみながらの脱力系お悩み相談…いやいや、女の本音をぶちまける特濃スナックトークが始まります。寄ってって!
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(下)昼スナックのママ修業 スナックは世の中の「踊り場」
昼スナックのママになりたいけれど…
紫乃ママ いらっしゃい。あら、綾乃さん、お久しぶり。今日は東京で仕事?
綾乃 そうなんです。今日は仕事があって東京に来たからどうしてもママと話したくって。とりあえずビールお願いします。
紫乃ママ はい、どうぞ。地元で昼スナを始めたんだって? どう、盛り上がってる?
綾乃 それがね、ママ……。ようやく常連さんも増えてこれから盛り上げるぞ〜ってときに、地元の年配経営者の方たちから横やりが入ってしまって。最初は応援してくれる感じだったのに、私がちょっと宣伝用に作った着物を着たポスターを見せたら、「これはなんだ! ちゃんとした本業があるのに、いかがわしいことはやめろ」って。
瑤子 えー! 信じられない、職業差別ですね。
紫乃ママ あ、こちら瑤子さん。彼女も今年から月2回、昼スナックのママを始めたところなのよ。で、反対したのはどういう人たちなの?
綾乃 60~70代くらいの地元の経済界の方々です。一体、あなたたちはこれまでスナックでどんないかがわしいことをしてきたの? って、聞きたい。お客さんはそこそこ来てくださっていたのですが、仕方なく開店から半年で休業です。
紫乃ママ はいはい、地方経済を牛耳るおじ連中ね。地方って女性の経営者ってだけで目立つものね。常に何か言いたいのよね。で、そのクレームおじさんたちは昼スナに来てくれたの?
綾乃 まったく。来ない人ほど反対するんですよね。お店は紫乃ママの店と同様、週に1回、木曜の昼間開店していたんですけど、中高年の働いている方や子育てママ、留学生、シニアの方……いろいろな方が来てくれました。地元メディアから「面白い取り組みですね」と取材を受けたりもしたのに。
瑤子 せっかくうまくいっていたのに残念ですね。私は今年始めたばかりで、これから軌道に乗せようってときに新型コロナウイルスのおかげで休業になってしまって……。
綾乃 瑤子さんはなぜ昼スナを始めようと?