週1日、昼間だけオープンする桃源郷のような「昼スナックひきだし」。今日も真っ昼間から「意識高い系スナック」の紫乃ママの元に、悩めるARIA世代が心の潤いと福音求めてご来店。グラス片手に、ナッツをつまみながらの脱力系お悩み相談…いやいや、特濃スナックトークが始まります。寄ってって!

紫乃ママ あら、いらっしゃい。

 ねえ、紫乃ママ! 単刀直入に聞きたいことがあるんです。会社の取締役って何が楽しいんですかね? あ、とりあえずビールください。

今日のふらっと来店客/小原薫さん (45歳、既婚、子ども2人)
30代で現在の広告代理店に中途入社し、さまざまなプロジェクトのチーフに抜てきされてきました。とにかく現場の仕事が大好き。40歳で部長になったときはプレイングマネジャーでしたが、いよいよ社内で女性初の取締役が目前に。でも、上層部を見ると「取締役の仕事」って結局、社長の意向をムダに忖度(そんたく)して数字管理するだけ。それのどこに楽しさを見いだしたらいいのか分からない……かつ、自分に向いているとは思えません。周囲からは「昇進プレッシャー」を受けつつも、魅力を感じられず、悩んでいます。ARIAで流行っているライフシフト、私もしたくなります……

紫乃ママ はいはい、まずはビールどうぞ。また急に、どうしたの? そんなオファーでもあったの? すごいじゃない。

 今日明日に、ということではないんですけどね。今、私の会社は女性取締役がゼロ。私はこれまで抜てきされることが多くて、「次は女性取締役第1号を目指せ」的な空気を感じていて。

後半では、男性取締役のある行動を「まさに殿と愉快な家来たち!」と喝破した紫乃ママ。さて、どんな行動でしょうか

現場が大好きな私が取締役に? それはちょっと…

紫乃ママ 薫さんは実績があるし、社内でも一目置かれるやり手だものね。今は仕事が楽しいんでしょ?

 部長として複数の新規事業のグランドデザインを描く仕事に変わったあたりから、この会社の未来まで背負わなきゃいけないのか? と。「ちょっとヘビーだな~」とは思うようになりましたが……。それでも、「よし、これも世のため人のためだ!」と覚悟を決めれば仕事自体は面白いと感じます。

紫乃ママ なるほど。上司も薫さんのこと、分かっているのね。できない人には任せないもの。薫さんはきっと「越えたい課題」が欲しい人。一生のんびりできないタイプね。仕事に関してはドMなところも上司に見抜かれているんだわ。

 うっ、分かります? さすが紫乃ママ! 立ち上げ直後は数字が出なくて苦しい、苦しいと思いながらも、つい頑張っちゃうんですよね。半年に1度くらいは経営会議でブチ切れつつも、「いつか見てろ!」と思って仕事しているのは……たぶんドMなんです(笑)。