後輩のスキルを見極めて伸ばすのも、先輩の仕事

晴美 そういえば! 最近、男性上司が私に対してすごく高圧的で、マウンティングしてくるんです。その上司が仕事ができる後輩に変なことをしないかすごく心配で。

紫乃ママ ほら、後輩のために晴美さんがやれることあったじゃない。後輩を守ってあげるのも先輩の仕事。後輩が伸び伸びと活躍するためのじゅうたんを敷いてあげる、土台を作ってあげる。

晴美 私、その後輩を守ってあげたい……それならできる気がしてきました。

紫乃ママ 男でも女でも「自分の立場が脅かされるかも」という理由でデキる後輩を敵視してしまう、相手の年齢が下というだけで「自分よりできない」と決めつけてしまう人が結構いるのよね。晴美さんみたいに「私がやれることをしてあげよう」と素直に思える人はまだまだ少ない。

 今は転換期。ARIA世代は、若い人たちのスキルを見極めて、それを伸ばす機会を作ってあげることが本当の役割だと思う。どんどん仕事を任せる。押し付けるんじゃなくてね。そして支援もしてあげる。世代間の逆転があろうと「やれることをやれる人がやる」と認められれば、お互いきっと楽になるはずだから。

晴美 本当に非の打ち所がなくて、素晴らしい子だから、実は最近「これは恋ではないか」と思うくらいに憧れ始めています。

紫乃ママ なんと、いきなり恋!(笑)。そう思えるなんてすてきだよ。普通は年下に対してそういうふうに思いづらい心のハードルがあるじゃない? でも、「年下のくせに」ってダメなところを探しても何もいいことはない。年齢にかかわらず、周りにリスペクトできる人がいるのは幸せなこと。嫉妬や敵意ではなく、恋愛対象になりえるくらいの好意を持っているということは……つまり、「無敵」への近道じゃない? うん、それが恋でもまったく問題なし!

取材・文/市川礼子(日経ARIA編集部) 写真/洞澤佐智子