若くてデキる後輩の「青い芝生」と比べない

晴美 振り返れば、私はただ「目の前にある仕事」を粛々とやってきただけなんです。でもその後輩は、資料の作り方や会議での発言、すべて「一歩先を見越した仕事」ができていて。転職してきた数日後に完成度の高い業務改善案を出してくれて「あわわ、すごい!」って感動しました。彼女は仕事で明確な夢があるそうなんです。意識して自分のキャリアを歩んでいる感じで、本当に素晴らしいと思います。

紫乃ママ 話を聞いていると、その後輩に対して嫉妬をしたり嫌がらせしたりせずに、「すごい」「素晴らしい」って言える素直さは、晴美さんの美徳であり、強さだと思う。 「何者でもない」って晴美さんは落ち込んでいるけど、これまで一つの企業で財務も経理も人事も営業もカスタマーサポートもやってきたんでしょ?

晴美 でもそれってみんなできることですよね。特殊な能力は必要ないですよ。本当に「言われたことだけをやってきた45歳」ですから。それに対して、彼女は言われる前にできている。すごいと思うのと同じくらい、自分を卑下してモヤモヤが募るんです。急に自信がなくなってしまいました。

紫乃ママ 「みんなができる仕事だと思っていた」は前回来てくれた加奈子さんも言っていた。なんでそんなに自分のやってきたことを軽んじるのかな(笑)。もちろん専門性が高い人はすごいけど、経理だけやるならマシーンでもいい。経理で培った数字のカンが人事で生きたり、財務で身に付いた会社全体を数字から見る経験が営業で生きたりすることだってあるでしょ? 職業人としての総合力は、いろんな経験があって組み合わせられる晴美さんだって高いはずでしょう。

 まずは若くて優秀な子と比較し過ぎないこと。生きてきた時代背景が違うんだから、比べることに意味はないの。