赤坂の雑居ビルの一角にある桃源郷のような「昼スナックひきだし」。紫乃ママのお店に、グローバル企業の日本法人トップとして活躍する特別ゲストがご来店。ますますヒートアップする後編では、社会をよくするためにはどうすればいいか、私たちに必要なアンラーンに話が拡大。やっぱり「事件は会議室ではなく、スナックで起きる!」(by 紫乃ママ)。
(上)アクサ生命社長 ゴルフは卒業、多様性のない場にNO
(下)安渕社長&紫乃ママ 革新は辺境から、女性もまだ辺境! ←今回はココ
学んだらアウトプットする機会をつくろう
紫乃ママ 安渕さんがすごいのは、偉くなっているのに学び続けているところですよね。私も仕事柄いろいろな偉い人を見てきましたけど、忙しいという名のもとに、学びが人生の優先順位に入ってない人が多い。安渕さんは学びを純粋に楽しんでるし、常に学びの種を探していますよね。そのアクションの源泉は何なんですか?
安渕聖司さん(以下、安渕) やっぱり知的好奇心がドライブになっていますね。シンプルに、知らないことは知りたい。人には会いたいし、いろいろな場所に行きたい。
紫乃ママ その新しいことを知りたいという好奇心が衰えている人が多いと感じるんです。30代のお客さんでも、「どうせやっても」とか「もう遅い」とか言うんです。50過ぎた私にケンカ売ってんのか? と(笑)。好奇心はどうすればキープできるんでしょうね?
安渕 一つは学んだことをアウトプットしていくことじゃないかな。学んだことをSNSに書いたり、人に話したり。自分がシェアしたことを人が面白いと思ってくれたら、こんなに楽しいことはないですよ。
紫乃ママ 確かにインプットに比べてアウトプットっておろそかにしがち。もちろん学ばないよりはいいけど、インプットしたものを使って何かをするっていう発想になかなかいかない人が多い。
安渕 普通に考えて、車の免許を取ったら車に乗るよね。そこまで直接的じゃなくても、スティーブ・ジョブズがカリグラフィーを学んだことがMacが美しいフォントを採用するきっかけになったように、学んだことがいつか新しいことにつながることがある。「また、社長が変なものを持ち込んだ」って社員に思われるかもしれないけれど、ひょっとしたらそれで見える風景が変わるかもしれない。
紫乃ママ 学んだことを周りにアウトプットしたり、試したりすると周りから反応もありますしね。それが学び続けるための原動力なんだろうな。ところで、安渕さんは今年の目標みたいなことは立てるタイプ?