人生を豊かにする「つながり」や「場」をつくろう

 私が「そういうの、職場で話したらいいじゃない」と言うと「いやいや、こんなこと会社で言ったってしょうがないよ」と諦めの反応が返ってくる。それは、ぺーぺー社員さんだけじゃなくて、世の中でそこそこの会社にいる課長さんも、部長さんも、時には社長さんでさえも。そろいもそろってみんな自分の夢を周りに語ることを諦めている。なんかもったいないなあと思います。

 だから、その思いや夢を忘れてしまう前に、まずは利害関係がなくて、その場が好きだから足を運んで、そこにいる人をお互いに応援し合えるようなコミュニティーの場で、他でもない自分が思っていること、やってみたいことを口にしていけばいいと思うんですよ。口にしてみたら、次は職場でも話せるようになるかもしれない。そして他の人の夢や思いも応援してあげる。

 そんな「つながり」や「場」がこれからの人生を豊かにすると思う。会社や会議室では話せない、自分の本音をさらけ出せる場所、ね。そういう場がどこにもなければ、自分が主催者になってつくればいいんです。私たちにはそれができるだけの「経験」がもう備わっているんです。

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取材・文/市川礼子(日経ARIA編集部) 写真/洞澤佐智子