死ぬまで貫くポリシーは「ホリスティックな生き方」

松浦 まずは、頭皮ケア。今は、多くの人がヘアスタイルを整えるだけでなく、髪を育てる土壌である頭皮をいたわる必要があるのだと理解していますが、私がサロンを始めた30年ほど前は、ほとんど受け入れられませんでした。TWIGGY.では、早くから「オーガニック」や美容と健康と環境をつなげた「ホリスティック」というコンセプトを発信していたという自負があります。国産のハーブ原料にこだわったシャンプーやスタイリング製品をオリジナルで開発してきました。

 そして、頭皮を育むのは食事・睡眠・運動です。特に“食事”は安心・安全な食材からおいしく滋養を取る体験をしていただきたいという思いから、カフェも併設しました。屋上には小さな緑化庭園も。サロンには、不要になったお洋服を回収するボックスも置いていて、近々、プラスチックボトルも回収できるようにしたいと思っています。

 美容と健康、そして環境はつながっています。だから、サロンと自宅で使う電気の契約先は、自然エネルギー100%の電力会社に切り替えました。

 自分で美容室を始めて30年、「SDGs」というスローガンが発せられるずいぶん前から、ブレない指針として育ててきたのが、先ほども言った美容と健康と環境をつなげたホリスティックという生き方なんです。これは死ぬまで持ち続けたいポリシーです。

「日本では、かなり早い時期からオーガニックやホリスティックというコンセプトを発信してきました」
「日本では、かなり早い時期からオーガニックやホリスティックというコンセプトを発信してきました」

―― まさに時代が追い付いてきたと言える、とても先進的な取り組みですね。きっかけは何だったのでしょうか?