かけがえのない家族の一員として、動物との暮らしを楽しんでいるARIA世代の女性は多いはず。物言わぬ彼らですが、時に心を幸せな気持ちで満たし、時に沈む気持ちにそっと寄り添ってくれます。「この子のためなら何でもする!」とまで思わせる存在かもしれません。人生に豊かな彩りを運んでくる最愛のパートナーとの物語を紹介します。

第6回 大村恵美子さんと、ピョロ美ちゃん

 ピピーッ、ピピーッ! 室内に響く、元気のいい鳴き声。声の主はダイニングテーブルの横に置かれた鳥かごの中にいました。頭は黄色、体は淡いエメラルドグリーンの羽に覆われた、セキセイインコのピョロ美ちゃん、4歳です。

 「これは『出せ出せー!』って言っているんですよ。同じ女の子でも、先代のインコは繊細で素直だったのに、この子は割と神経が太くてきかん坊。全然性格が違います」。こんなに手を焼くのは初めて、と飼い主の大村恵美子さんは言葉を続けますが、その目は終始ニコニコ。かわいくて仕方がない様子が伝わってきます。

新婚の4年を北海道で過ごし、戻った東京で…

 ピョロ美ちゃんは大村家で迎えた鳥としては3羽目になります。初めての鳥がやってきたのは、13年前のことでした。

 東京で大学職員として働いていた大村さんは、結婚と同時に研究者の夫が北海道で就職することになったため、仕事を辞めてともに札幌へ。ほとんど知り合いのいない土地で始まった新生活でしたが、観光情報誌でライターの仕事をしながら次第に人間関係も広がり、4年ほど過ごす中ですっかり北海道のことが好きになったそうです。

 しかしそんな矢先、2006年に再び東京へ戻ることに。充実していた生活がリセットされ、何となく寂しさを感じていたある日のこと、自由が丘のペットショップの前を通りかかると、1羽のセキセイインコがトトトトッと近づいてきました。

(写真上)スマホを操作している大村さんの肩にちょこんと止まり、「ねえ、何見てるの?」
(写真下)ピョロ美ちゃんの正式な名前は「ピョロ美マークII」。「2代目のピョロ美」を表す言葉をつけようと考えていたときに、「夫がギャグで命名した」のだとか