仕事、お金、暮らし、老後…ARIA世代が抱えるさまざまな悩み。親世代とは社会も暮らしも大きく変わっている今、もはやロールモデルは存在しません。これからどう未来を描けばいいのか。40代、50代の働く女性の悩みをARIAちゃんがお預かりして、経済評論家・勝間和代さんと一緒に考えていきます。9回目は「中間管理職の働き方」というテーマです。

今月のお便り:保険金融業・Nさん(48歳 既婚)
保険会社で管理職に就く48歳です。働き方改革によって残業が規制されて以降、部下に残業させられなくなった分、そのしわ寄せで私のような中間管理職の残業が増えています。私の所属する部署以外でも、遅くまで残業する管理職の姿をよく見かけます。
これでは自分自身の人生を充実させることも難しいし、こういう状況を見て、次の世代の女性が管理職を目指そうとは思えないだろうと感じます。今のような職場の状況や仕事のやり方を変えるには、何から考えたらいいでしょうか。ヒントがほしいです。

1人で立ち向かうのではなく、仲間を見つける

ARIAちゃん(以下、ARIA) 今月は、働き方改革の“犠牲者”とも言える中間管理職の方からお便りが届いています。

勝間和代さん(以下、勝間) 仕事の総量が変わらないまま、部下の残業を規制したら上司にしわ寄せがいくに決まってるんですけどねぇ。部下も部下で、残業できなくなった分、家に持ち帰って仕事をしているという人も多いでしょう。仕事の総量をどう変えるかということこそが「働き方改革」なんですが、現状はこの相談者のお便りにあるとおり。中間管理職たちが部下の仕事を引き受けている限り、“上”の人たちは改善しようとしません。「それでなんとか回っている」と判断するからです。

 “上”の人たちに聞く耳を持ってもらうには、1人では難しい。同じ悩みを持つ同僚の中で信用できる人を最低3人、組織の規模が大きければ5人~10人ぐらいで結託することをお勧めします。可能であれば、かつてお世話になった他部署の上司などにも理解を求めて、斜め上からも応援してもらえるとベター。“プチ組合”みたいなものです。自分たちが有利になる人的ネットワークをつくりつつ、改革案をまとめて“上”に持っていくわけです。仲間づくりと戦略によって、自分たちを敵に回さないほうがいいよと知らしめてください。

ARIA どういう改革案にすると、“上”に通りやすいんでしょう?