仕事、お金、暮らし、老後…ARIA世代が抱えるさまざまな悩み。親世代とは社会も暮らしも大きく変わっている今、もはやロールモデルは存在しません。これからどう未来を描けばいいのか。40代、50代の働く女性の悩みをARIAちゃんがお預かりして、経済評論家・勝間和代さんと一緒に考えていきます。8回目は「決意しても実行できない」というテーマです。

今月のお便り:流通業・Tさん(45歳)
今年こそ「転職しよう!」「資格を取ろう!」と決意するものの、実行できないまま1年たってしまいました。転職エージェントを探したり、資格取得の教材を買うなど、最初の1歩は踏み出すのですが、急に仕事が忙しくなったりして、先送りになっちゃうんです。現在、45歳。キャリアアップもキャリアチェンジも早くしなければいけない、という焦りはあるんですが……。スパっと実行に移すコツがあれば教えてください。

「やらない」選択をしている理由を考えてみる

ARIAちゃん(以下、ARIA) 今月は、転職や資格取得をしたいのになかなか実行できない、という方からお便りが届いています。焦りを感じているのに行動できないという気持ち、よーく分かります。私も実行しないままになった決意が山積みになっています。

勝間和代さん(以下、勝間) 転職や資格取得のための「最初の1歩」は踏み出せるのに、「2歩目」が出ないのは惜しいというか、もったいない! どうしたら「2歩目」が出るようになるのか。と、その前にまず、出ない理由を考えましょう。

 転職の場合、今や転職エージェントとの面談はオンラインでできる時代です。Web登録して希望日を入力するのに数分、かかっても10分程度ですよね。どんなに忙しくても、できるはず。それをしないのは、現状を変えたくない力が働いているから。

 今の会社の仕事内容や給与に不満があるとしても、転職したら新しい環境に慣れるまでに時間がかかるし、人間関係も一から構築しなければならない。今の会社にいれば、そうした煩わしさはない。そもそも、転職しても給与が上がる保障はないし……。きっとそんなふうに考えて、辞められないのでしょう。変わることが不安なんだと思います。だから、辞めない選択をしているということです。

ARIA 辞めたいと思っているのに、実は「辞めない」ことを選択をしているんですね。