仕事、お金、暮らし、老後…ARIA世代が抱えるさまざまな悩み。親世代とは社会も暮らしも大きく変わっている今、もはやロールモデルは存在しません。これからどう未来を描けばいいのか。40代、50代の働く女性の悩みをARIAちゃんがお預かりして、経済評論家・勝間和代さんと一緒に考えていきます。5回目は「サードプレイス」にまつわるお便りです。

今月のお便り:メーカー勤務(47歳・既婚・子ども2人)
会社と家庭の往復で、それ以外に自分の居場所がありません。これといった趣味もなく、出かけるときはたいてい夫か娘と一緒で、行き先も代わり映えしません。同じ40代の人たちのSNSなどで、趣味やボランティアにイキイキ参加しているのを見ると、うらやましくてたまらない気持ちになります。私もそうしたサードプレイスを見つけたいのですが、やりたいことがすぐに浮かばないのが現状です。どうやって探せばいいでしょうか。

「誰かの役に立ちたい」と思いがちな世代

ARIAちゃん(以下、ARIA) 今回は、趣味やサードプレイスを見つけたい、という方からお便りが届いています。年齢的に、子どもに手がかからなくなって、徐々に自分の時間が増えたことで、何かしなければと思いだしているのかも。その気持ち、よーく分かります。

勝間和代さん(以下、勝間) うっかり、子どもが巣立った後や定年退職後の60代、70代の自分を想像しちゃったりして、妙に焦るんですよね。今のうちに何か始めないと、ボーッと老後を過ごすことになりそう、みたいな……。

 でもね、いいんですよ、自分のペースで。そもそも、仕事と家庭を両立するだけでも相当大変なことなんですから。それができている時点で御の字! それ以上、無理して何かをする必要なんてありませんよ。

 真面目で有能な人ほど、「何かの役に立つことをしなくちゃいけない」と自分に課す傾向が強いと思います。会社でも家でも役に立つのが当たり前、という生活を送っているとそうなりがちでしょう。ゆっくり休むべきタイミングを見逃す、というか、休み方を忘れてしまっているので、疲れがたまる一方に……。

 この相談者も平日に、仕事に時間を使いすぎている可能性が高いですよね。なぜなら、どんなに忙しくてもネットやテレビ、街のポスターや電車の中刷り、友人のSNSなど、趣味やサードプレイスにつながるヒントはいくらでも隠れているからです。それに目が留まらないということは、気持ちや時間の余裕がなくなっているのでは? と思わずにはいられません。

ARIA 確かに、お便りに「やりたいことがすぐに浮かばない」と書いてありますね。気持ちや時間の余裕があれば、自然とやりたいことをやっているはず。それが浮かばないということは……何か良い方法はあります?