コピーライターとして独立して9年目。フリーランスの毎日は、会社員とは全く違う世界が広がっていた。特にスターでもないのに独立したこやま淳子が、なぜフリーでやっていけるのか。どんな人がフリーに向いているのか。フリーの悩みや解決法を織り交ぜながら、いま独立を考えている方にも役立つお話を書いていきます。

 どの業界もそうだと思いますが、人の噂というのは恐ろしい。ちょっとしたことがすぐ面白おかしく流布され、本人の知らないところまで渡っていきます。

 かくいう私も、数年前、ご縁があってテレビでもおなじみの美術評論家・山田五郎さんと「ヘンタイ美術館」というトークイベントを開催した時は久しぶりに会った元上司に「最近おまえ文化人気取ってるらしいじゃねえか」と言われたし、おいしいお店の写真をちょっとSNSに投稿していただけで、後輩たちには「こやまさんはいつからあんなパリピ(party people)になったんだろうね」と噂されていました。

 しかしこうした噂は、別にそこまで根深いものでもなく、大抵は飲み会や打ち合わせの潤滑油。特にフリーになりたての人間などは格好のネタになる。そしてそんな人の習性は、場合によってはいい方向に利用することもできる、ありがたいものとも言えるのです。

ニュージーランドのワイナリーにて。こんな写真の投稿がパリピ疑惑を生んでいる?

人は、楽しそうに仕事している人と仕事したい

 フリーになった当初、私は、大好きな小説の一節を思い出していました。