美肌や健康を保つには、しっかり栄養補給することが必要不可欠。でも、忙しくてどうしても食生活がおろそかになりがちな人は少なくありません。そこで美容皮膚科医として日々多くの女性の診察を行うウォブクリニック中目黒の髙瀬聡子総院長が勧めるのが手軽に摂取できて、なおかつ栄養豊富なアーモンド。肌と体のエージングの仕組みからアーモンドに含まれる主な成分の働き、取り方のポイントなどを、日経BP総合研究所の黒住紗織上席研究員が伺いました。

肌や体の不調の現れ方には年代ごとのライフスタイルなどが影響

黒住紗織上席研究員(以下、黒住) 「きちんとスキンケアはしているつもりなのに、なんだか肌の調子が悪い」。そういった女性の声をよく耳にするのですが、日々クリニックで多くの女性の肌を診察されていて、先生がお気づきになられていることはありますか?

髙瀬聡子総院長(以下、髙瀬) “肌は体の鏡”。体の不調のサインが真っ先に現われるのが肌なのです。

 スキンケアをしているのに肌の調子が悪い、乾燥や吹き出物などのトラブルが出てしまう、といったときは、便秘や睡眠不足が続いていたり、疲れやストレスがたまったりしていないか、まず自分の体調をチェックしたり、生活習慣を見直してみたりすることが大切ですね。

黒住 仕事や家庭のことなど何かと忙しくて、自分の体のことは後回しになっている女性は多いですよね。生活習慣を見直す余裕もなかなかないのが現状かも……。

髙瀬聡子(たかせ・あきこ)/ウォブクリニック中目黒総院長
髙瀬聡子(たかせ・あきこ)/ウォブクリニック中目黒総院長
1995年慈恵会医科大学卒業。同大学附属病院で皮膚科医として勤務。アトピー外来、レーザー外来などを担当。2007年1月「ウォブクリニック中目黒」を開設。日本皮膚科学会、日本美容皮膚科学会、日本抗加齢医学会、日本香粧品学会、日本レーザー医学会正会員。『ゆる美容事典「ほどほど」「ズボラ」で美肌を手に入れる』(講談社)など著書多数

髙瀬 40代はエージングに対する覚悟が生まれてきて、スキンケア製品をグレードアップしてみる、美容皮膚科に通ってみる、といった具体的な対策をとる人が増えてきます。一方で女性ホルモンの変化が大きくなる、代謝が落ちてくるなど、抗うことのできない加齢による症状も出てくるんですよね。

 髪にハリやコシがなくなってきたり、爪が割れやすくなったりするなど、肌以外のパーツにも衰えのサインが現れてくるのもこの年代です。

 更年期を迎える40代後半~50代は体にとってまさに過渡期。疲れやすい、冷えやすい、イライラしやすいなど、不定愁訴と呼ばれる症状に悩まされる人は少なくありません。