2019年12月に発表されたジェンダーギャップ指数。日本の順位は153カ国中121位という過去最低の結果となりました。多くの業界で女性の活躍推進が謳われているものの、実態としてはジェンダーの平等には未だ程遠い現状があります。

 そうした社会状況を踏まえ、ユニリーバ・ジャパンが展開するトータルビューティーケアブランド「LUX(ラックス)」では、無意識に生じる性別への先入観について社会に気づきを発信しながら、それを実際に取り除くアクションを起こしていく、「LUX Social Damage Care Project(ラックス ソーシャルダメージケア プロジェクト)」を開始。

 2020年度の採用活動より、ユニリーバ・ジャパンのすべての採用選考の履歴書から顔写真の提出や応募者への性別に関する一切の項目を排除し、個人の適性や能力のみに焦点を当てた採用を行うことを決定しました。こうしたジェンダーへの新たな取り組みを受け、4児の母であり、ファッションモデル、ヴォーカリスト、女優とマルチな才能で、枠にとらわれない生き方を体現する土屋アンナさんに、ジェンダーに対する考え方や誰もが性別に関係なくやりたいことができるためにはどうしたらいいか? について意見を伺いました。

<b>土屋アンナさん</b><br>1984年東京都生まれ。1998年モデルとしてデビュー。以来、ファッションモデル、ヴォーカリスト、女優とマルチに活躍。4児の母でもある。2004年に映画「下妻物語」に出演し、日本アカデミー賞新人賞、助演女優賞、ブルーリボン賞最優秀新人賞など8部門を受賞。ロックバンド「Spin Aqua」のヴォーカリストとして2002年にデビューし、2005年「Taste My Beat」でソロデビュー。「SUMMER SONIC」に4回出演を果たす。フランスやアメリカ、アジア各国でのフェス出演やワンマンライブ、世界43カ国でのCDリリースなど、ワールドワイドな活動を展開。
土屋アンナさん
1984年東京都生まれ。1998年モデルとしてデビュー。以来、ファッションモデル、ヴォーカリスト、女優とマルチに活躍。4児の母でもある。2004年に映画「下妻物語」に出演し、日本アカデミー賞新人賞、助演女優賞、ブルーリボン賞最優秀新人賞など8部門を受賞。ロックバンド「Spin Aqua」のヴォーカリストとして2002年にデビューし、2005年「Taste My Beat」でソロデビュー。「SUMMER SONIC」に4回出演を果たす。フランスやアメリカ、アジア各国でのフェス出演やワンマンライブ、世界43カ国でのCDリリースなど、ワールドワイドな活動を展開。

性別ではなく、個人の能力でチャンスが増えるっていい

――ミュージシャン、ファッションモデル、女優などエンターテインメント業界で幅広く活躍してきた中で、男女による格差や違いを感じたことはありますか?

土屋アンナさん(以下、敬称略) 私たちモデルや女優はもちろん、フォトグラファーやクリエイターなどいろいろな職種で女性が活躍しているので、あまり感じたことはないんですよね。性別に関係なく、センスのある人、能力のある人に仕事が回ってくる。実力主義の世界と言えると思います。

そういう環境で仕事をしてきたこともあって、LUXの「履歴書から性別に関する一切の項目をなくす」という取り組みは、性別にとらわれず個人の能力を見てもらえるのでとってもいいなと思いましたし、そういう考え方が広まっていくとチャンスを得られる人がもっともっと増えていくのではと思いました。

性別といっても、そもそも「男女の境目ってどこからどこまで?」って思うんですよ。例えば、外見が女性でも心は男性という人もいるし、私もたまに「男気あるね!」って言われますからね(笑)。でも女気もあると思っているので、決めつけられたくないなと思っちゃう。

――パートナーとお子さん4人との生活で、仕事との両立の難しさを感じることはありますか?

土屋 私はもともと、女の人が家庭に入るっていう考えは一切ないんです。働ける人が働こうよっていう考え方。仕事でも生活でもいろんな役割があるけれど、得意な人がやればいいと思っているんですよ。

女性の中には「外に出て働きたい、家のことばかりやりたくない」と言う人もいるけど、もしかしたら男性の中にも、「なんで男は働かなきゃいけないの? 家にいたいのに」と思う人がいるかもしれない。だったら、夫婦で話し合って、お互いに向いていることや、得意なことをやればいいだけのこと。

男だからとか女だからではなく、パートナーとして、「どうやって生きていくと、お互いにとって心地よくいられるのか」を話し合える関係でいることが、一番大切だと思っています。

――性別で役割を決めず、お互いの得意不得意や気持ちを大事にしているのですね。

土屋 そうですね。例えば、家族で出かける時の子どもの抱っこも、日本ではなぜ男性があまりしないのか、疑問に思うんです。私より力があるんだから、抱っこひもは男性にしてほしいって私は思っちゃう。でも、実際には圧倒的にママが赤ちゃんを抱っこしているほうが多いですよね。

あるママ友に、「なんで?」って聞いたら、「母親の愛情をいっぱい受けてもらうことが子どもにとって大切だから」と言っていて。「え、そうなの? 父親の愛情は受けなくていいの?」ってモヤモヤしてしまいました。

うちは家事も育児も、女性だからとか、母親だからとか、考えを固定しないで、できるほう、得意なほうがやればいいと思って分担しています。