2021年末まで新体操日本代表(フェアリージャパンPOLA)を17年間指導していた山崎浩子さんの新刊『筋トレより軸トレ!運動のトリセツ』が発売されました。山崎さんが「もっと早く知っていれば……」と悔やみ、「選手のみなさん、申し訳ございません!」と心の中で謝罪したという「4スタンス理論」。からだの軸に着目するこの理論は、スポーツをする人に役立つだけでなく、立つ、座る、歩くといった日常の動作にも大きく関わるといいます。

(上)新体操・山崎浩子 選手のみなさん、申し訳ありません!
(下)若く見える、疲れづらい…その秘訣は ←今回はココ

からだの軸をつくる5ポイントとは?

 (上)でご紹介した「4スタンス理論」は、「軸」に着眼点を置いています。「からだを楽に動かせるようにするために必要なのは、軸。筋肉を鍛えることよりも、まずは軸に乗って動くことが重要です」と山崎浩子さんは言います。

 では、いったい軸とは何なのでしょうか。「4スタンス理論には、5つの重要なポイントがあります。首の付け根、みぞおち、股関節、膝、土踏まず(足底)。このからだの5ポイントが、軸を形成する要素=軸の正体です」

元日本体操協会 新体操強化本部長 山崎浩子
元日本体操協会 新体操強化本部長 山崎浩子
1960年、鹿児島県生まれ。鹿児島純心女子高校時代に新体操を始め、インターハイ、国体で団体優勝。東京女子体育大学に進学後、全日本選手権5連勝。84年にはロサンゼルス五輪に出場し、8位入賞。同年引退。引退後は後進の指導にあたる傍ら、テレビ番組「クイズダービー」に出演し、スポーツライターとしても活躍。2004年に新体操の強化本部長に就任。21年まで務めた。※崎の本来の表記は「大」部分が「立」の「たつさき」

 そしてこの「軸の乗り方」にはA1、A2、B1、B2と、血液型のように4つのタイプがあります。「A1、A2、B1、B2では、立ち方、歩き方、座り方などにも違いが出ます。つまり『正しいからだの動かし方』の正解は1つではなく、4つあるのです」

この5ポイントのうち、3つ以上が直線上にそろうことでからだに軸ができ、スムーズで安定した動きができる
この5ポイントのうち、3つ以上が直線上にそろうことでからだに軸ができ、スムーズで安定した動きができる
前重心(A)か後ろ重心(B)か。内側重心(1)か外側重心(2)かでA1、A2、B1、B2の4タイプにわかれます。4タイプの見分け方の一例は(上)をご参照ください
前重心(A)か後ろ重心(B)か。内側重心(1)か外側重心(2)かでA1、A2、B1、B2の4タイプにわかれます。4タイプの見分け方の一例は(上)をご参照ください
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