「見えるものを言語化する力」「伝える力」「考察する力」「多様性を認識する力」の養成に加え、「メンバーの声を引き出し、ひとつに紡ぐリーダーシップを体験する」ことを狙いの一つに掲げており、ファシリテーターも参加者が体験するのが特徴です。冒頭では、「参加者の意見を引き出し、対話と思考の活性化を促進する」というファシリテーターの役割についても説明されました。
「大人数で絵を見て議論をする機会は、あまりありませんよね。同じ絵を見て話し合ううちに、たとえ違う意見だったとしても相手に敬意を持ち始める。深いところでつながるチームビルディングができると思います。さらに、最近では、メーカーで商品開発やマーケティングを担当する部署の方が、独自性を発揮できる思考法を養うために私たちの研修を受講しました」(ワークショップの立ち上げから関わる学芸員・今井敬子さん)。これまでにメーカー、金融、小売りなどさまざまな業種の方が研修として利用していますが、年内の枠は既に埋まり受け付けを終了するなど、注目が高まっています。
取材・文/市川礼子(日経ARIA編集部)