自分らしい毎日を送るためには、健康維持が大きな要です。そのカギとして、近年おなかの健康が注目されていますが、新しいキーワードは「シンバイオティクス」。“おなかにうれしい菌と、菌のエサを同時に摂る”とは一体どういうことなのでしょうか?

シンバイオティクスでおなかの環境をよくする!

 多くの人々がおなかの健康に意識を傾けるようになってきている今、より健康意識の高い人々の間で話題になっているのが新しいキーワードである「シンバイオティクス」。

 これは、体にいい働きをする善玉菌そのものを摂り入れる「プロバイオティクス」と、おなかの中で善玉菌のエサとなるものを摂り入れる「プレバイオティクス」を同時に行うことで、おなかの環境をよくすることができるという考え方。具体的には、プロバイオティクスの代表格である、ヨーグルトや発酵食品に多く含まれている乳酸菌やビフィズス菌、納豆菌や麹菌などと、プレバイオティクスの代表格であるオリゴ糖や食物繊維などを一緒に摂ることが大切だということです。

善玉菌のエサとなるものを摂ることが重要

 なかでも心掛けたいのは、プレバイオティクスである善玉菌のエサになるものを積極的に摂ること。

 おなかの健康を保つためには、発酵食品とあわせて善玉菌のエサとなるものを摂り入れる「シンバイオティクス」を意識した食生活を送ることが大切なのです。

2種類の食物繊維のうち摂りにくいのは水溶性

 現代女性の食生活に圧倒的に不足している食物繊維。そんな食物繊維には、水に溶けずに便のカサを増やす不溶性食物繊維と、水に溶けてジェル状になり便を軟らかくして出しやすくする水溶性食物繊維の2種類があります。この2つの食物繊維をバランスよく摂ることも、おなかの健康を保つためには重要なポイントなのです。

データ:日本食品標準成分表2015年版・七訂、日本水産学会誌;67,4.619-622,2001
データ:日本食品標準成分表2015年版・七訂、日本水産学会誌;67,4.619-622,2001

 例えば、ランチで食物繊維を摂ろうとしてメニューにプラスする人も多い生野菜サラダ。そのサラダに使われている葉野菜や根菜類に多く含まれているのは不溶性食物繊維です。もう一方の水溶性食物繊維は、ひじき、昆布、青のりなどの海藻類や、大麦などに豊富に含まれているのですが、毎日一定量を摂るのは難しい食材ばかり。そこで注目したいのが特定保健用食品やサプリメントです。上手に活用してみるのも一つの方法です。

 水溶性食物繊維は摂りにくいため、意識して摂ることが大切なのです。