仕事のストレス源は人間関係

 それでは、ストレス・疲労感を引き起こす、仕事に関連する原因は何なのだろうか。

【トップ5】ストレス・疲労感を引き起こす、仕事に関連する原因は何だと思いますか?(複数選択、3つまで)(n=242)
【トップ5】ストレス・疲労感を引き起こす、仕事に関連する原因は何だと思いますか?(複数選択、3つまで)(n=242)

 最も多くの人が挙げたのが「上司との関係」(29.3%)。次に回答数が多かったのが「組織構造や風土」だった(24.0%)。ARIA世代にとっては、人間関係や組織の構造・風土が大きなストレス源となっていることが浮き彫りとなった。

 ストレス・疲労感がもたらす悪影響について聞いたところ、「モチベーションの低下(61.2%)」、「イライラしやすい(54.1%)」「集中力の欠如(45.9%)」という回答が多数を占めた。ストレスがそのまま仕事へと跳ね返ってくるという構造が見えてくる。

6割が「寝ても疲れが取れない」

 「ストレス・疲労感」「肩こり・腰痛などの筋肉や関節の痛み」と並んで、ARIA世代の健康の大きな悩みになっているのが「良い睡眠が取れない、睡眠時間が足りない」という、眠りにまつわる諸問題。

睡眠のどのような点が問題ですか?(複数回答)(n=187)
睡眠のどのような点が問題ですか?(複数回答)(n=187)

 6割以上の人が「寝ても疲れが取れない」と回答。次いで「十分な睡眠時間が取れない」「夜中に目が覚める」が5割近い数字となっており、「すっきり起きられない」は3割を超えている。

 実は、他の調査においても、ARIA世代である40代女性は日本人の中で最も寝ていないことが判明している。平成29年「国民健康・栄養調査」(厚生労働省)によると、「1日の平均睡眠時間が6時間未満」の割合は男女とも40代が最も高く、しかも男性48.5%に対して女性は52.4%に上る。50代女性も51.6%と2番目に高い数値だ。「睡眠で休養が十分にとれていない者」の割合も30.9%と40代が最も高く、次いで50代の28.4%となっている。

睡眠トラブルの原因は仕事のストレスと漠然とした不安

良い睡眠が取れない理由はなんだとお考えですか?(複数回答)(n=187)
良い睡眠が取れない理由はなんだとお考えですか?(複数回答)(n=187)

 良い睡眠が取れない原因はどこにあるのだろうか。理由を聞くと、「仕事のストレス」という回答が36.4%と最も多い結果となった。次いで「漠然とした不安感や焦燥感」「人間関係のストレス」「加齢」「不規則な生活」「肉体的に疲れすぎている」と続く。「加齢」以外は、日頃のストレスや疲労が睡眠を阻害しているという実情が見えてきた。

睡眠不足や、睡眠に満足できないとき、どのような悪影響があらわれますか?(複数回答)(n=187)
睡眠不足や、睡眠に満足できないとき、どのような悪影響があらわれますか?(複数回答)(n=187)

 さらに、睡眠不足や睡眠に満足できないとき、どのような悪影響が表れるかと いう質問に対しては、「集中力の欠如(64.7%)」や「肩などの重苦しいだるさ(41.7%)」などが挙がるなか、断然多かったのは、77.5%もの人が回答した「疲労の蓄積」だった。

 つまり、寝不足がストレス・疲労感の原因となり、そのストレス・疲労感によって睡眠が阻まれ、疲労が蓄積されていく。こうした「ストレススパイラル」が常態化しているといえるだろう。

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