百貨店がピンクリボン、ブルークローバー活動を始めた理由とは?

 「前立腺がんはPSA検査という血液検査で簡単にわかり、PSA検査の受診で前立腺がんによる死亡リスクは確実に低くなります。でも、男性でも知らない人がほとんどで、もっと認知度をあげたいと思っていました。そんな時、たまたま社内でチャレンジ制度が始まり、『認知度の向上につながれば』と企画を提案したのが、このキャンペーンに携わることになったきっかけです」と須藤さん。

 昨年から始まったブルークローバーキャンペーン。今年は規模を拡大し、ピンクリボンキャンペーンと合わせて行うことで、さらなる認知度の広がりを期待している。

 「須藤さんがこの取り組みを始めたちょうどその頃、実は私の父も前立腺がんの疑いがあることがわかったのです。自分の体のことも心配ですが、大事な家族の体のことも心配。男性は自分のケアに消極的なイメージがあるので、奥様などパートナーの女性や娘などの身近な存在が検査を知ることで男性にすすめるきっかけづくりができたらいいなと考えました。もちろん、妻から夫へだけでなく、夫から妻へ乳がんの検診をすすめるということも期待しています。幅広いお客さまが訪れる百貨店なら、それが可能ではないかと思うのです」と秀島さんはキャンペーンへの想いを語る。

 「私が前立腺がんとわかった時、とても不安が大きかったのですが、妻や娘からの一言や支えは大きな力になりました。ピンクリボンキャンペーンは以前から応援していたので、家族でお互いの健康を気遣うこのキャンペーンは本当に素晴らしい試みだと感じます。気軽に楽しみながら、多くの方に参加していただけたらうれしいですね」と須藤さんがいうように、自分と家族の健康を守るためにまず大事なのは、知ること。百貨店という身近な場所で、正しい知識を身につけよう。

昨年、大丸札幌店で実施されたピンクリボンキャンペーンでは、「しこりタッチ」体験に多くの女性が訪れた

 (取材・文/中澤小百合 写真/小林大介)