各シェフの東京の店舗で、秋北エリアの食材を使った料理を期間限定で提供

 客席では、地元の食材が想像をはるかに超えておいしく生まれ変わることに感嘆の声が上がり、コースが進むに連れて人々の顔の輝きが増していった。大館市在住の鈴木祥子さんは、「地元の食材が使われているのですが、料理はどれも初めて食べるものばかり。秋北エリアの食材の魅力に改めて気づかされました」と満面の笑みで語った。

 また、メディアからも賞賛の言葉が。海外メディアのフォトグラファーで日本在住のデルモット・キローランさんは、「秋北エリアの食材とシェフのコラボレーションは、日本らしさが色濃く表現された、東京では味わえないすばらしいもの。プレゼンテーションも会席料理のようで美しかった」と話していた。

当日、料理と一緒に振る舞われた小坂七滝ワイナリーのワイン。白、ロゼ、赤の全7ラインアップがそろい踏みした
当日、料理と一緒に振る舞われた小坂七滝ワイナリーのワイン。白、ロゼ、赤の全7ラインアップがそろい踏みした

 秋北エリアにしかないパワーのある食材と一流シェフのコラボは、予想をはるかに超えて、地元の人のみでなく、メディアにとっても新鮮にとらえられたようだ。参加した一流シェフたちは、この地の春、夏の食材などにも興味を示していて、早くも「ぜひ第二弾を」との声があがっているほど。さらに、シェフたちの東京の店舗で、地元の食材を使った期間限定フェアの開催も決まった。秋田犬ツーリズムが提案する「地元食材×シェフ」プロジェクトは、地方と大都市を「食」というキーワードで結ぶ大きな一歩となりそうだ。

取材・文/金丸裕子、写真/吉澤咲子

秋田犬ツーリズム