あらゆる選択肢をパートナーと共有しておく

――下村さんには企業の中でのキャリアの築き方を伺います。ARIA世代の女性のマネージャーがどんどん増えていますが、自分らしくステップアップする秘訣を教えてください。

下村 昔からグローバルな企業で働きたいと思っていて、最初に入社したP&Gで20代半ばに出産後、シンガポール勤務を経験しました。海外暮らしも子育ても初めてだし、仕事も日本とは違うから大変でしたが、どんなことがあってもあの時よりは楽だと思えるようになりました(笑)。自分がストレッチできてやりたいことがある時には、思い切って飛びこんでみるといいのかなと思います。

――でも、すごいパワーが必要で、セットアップするまでが大変ですよね。

下村 シンガポールに転勤してから半年くらいは、あまり記憶がなくて…(笑)。ただ、ヘルパーさんがいてくれたので、心の支えになってくれました。ヘルパーさんのおかげでフィジカルだけでなくメンタルも楽になったのは大きかったです。そこに着眼して事業を立ち上げた和田さんは素晴らしいですよね。

和田 実はその当時、フェイスブック経由で下村さんと知り合い、シンガポールでのヘルパーさんの仕事ぶりや生活の様子を見せてもらったんです。お子さんが2人いらして、ひとりはまだ赤ちゃんでしたね。

下村 そうそう。2人目は現地で生んだんです。

和田 「ヘルパーさんは家事をしてくれれば誰でもいいというわけではなく、ちゃんとコミュニケーションをとっていかないといけない」と悩んでいましたよね。相性のいいパートナーと出会うことが大事なんだと、その時に気が付きました。パートナーといえばご主人も協力的でしたが、転勤には反対されませんでしたか?

下村 夫も「世界で働きたい」という思いがあったので、反対どころか「絶対に若いうちに行った方がいい」と背中を押してくれました。ただ、ライフステージが上がるにつれて制限は多くなりますが、一方でやりたいことは増えていきます。早いうちからありとあらゆる選択肢をパートナーと共有し、たくさんのオプションを用意しておくのは大事ですね。

和田 色々な選択肢があることをお互いに認識しておけば、心の準備ができますからね。私も起業する前に、海外で働きたいと思って、夫と話し合ったことがありました。かなり驚かれたのですが、そのときは機会に恵まれず、その後起業にチャレンジすることになりました。思いついた時に随時キャリアのことについて相談していたからか、起業のときはあまり驚かずに受け入れてくれました。

フェイスブックジャパンの下村さん「早いうちからありとあらゆる選択肢をパートナーと共有し、たくさんのオプションを用意しておくのは大事ですね」