「例えば『あの人と友達になりたいな』と感じたら、今からでもなればいい。何事も遅いことはないんです。私もがん治療の副作用として長年付き合ってきたリンパ浮腫が、最近、整体によって軽減してきて、はけなかったパンツがはけるようになりました。リンパ浮腫が良くなるなんて、今まで一度も考えたことがなかったのに。去年からうれしい時代が始まったな、なんて思っています。何事も諦めちゃダメですね」

地方の大家族に嫁ぐ。子どもができず「何でここにいるんだろう」

 鈴木さんの話の後、参加者全員が簡単に自己紹介をしてから、3つのテーブルに分かれて交流会が開かれました。自己紹介は一人30秒~1分ほどの持ち時間ですが、そこで語られる身の上や、つらかった出来事、カレッジに来た理由などを話すと、ときにはお互いにもらい泣きする姿も。

 交流会で取材したテーブルでは、ファシリテーターの促しによって、ひとりずつ「今日、話したいこと」を話しました。そこで出た話を紹介します。

■ 仕事の一環で、ある組織の「女性部長」をしているのですが、「仕事と育児を両立できる環境を整える」ことが命題。女性部長としての仕事が土日も含めてあるので、当事者であるお子さんがいる女性はその職務に就きづらく、私が担当することになりました。ですが、任務は両立との環境づくり。なんでかなぁと疑問に思います。職場にも子どもがいる女性が多く、子どもを持たない、持てない女性、という存在は無視されているように感じます。

■ 地方に嫁ぎました。大家族で「子どもができたらこの環境楽しそう!」という思いしかなく、子どもができないということを想像したこともありませんでした。子どもができず、「何のためにここにいるの?」という気持ちが強くなりました。不妊治療などで体調不良になったとき、交通の便が発達していないので、自力で病院に行くことすらままならず……。でも夫は協力してくれず、うつになりました。今、別居して離婚も考えているところです。