考え過ぎている自分から「離れてみる」

―― 日常的に瞑想をしているんですか?

望月 最近は昔ほどはやっていませんが、夜眠る前に寝たまま瞑想したり、仕事に追い込まれていろいろきつくなってきたときに「ちょっと外れよう」と思って瞑想したりします。

―― 「外れよう」というのはどういう感覚なのでしょうか?

望月 瞑想をするときは目を閉じますが、そうすると最初のうちはいろいろなことが頭に浮かんできてしまいますよね。それを一つひとつ「流す」んです。頭に浮かんでも、それ以上考えずに横に流していく。それを続けていくと次第に落ち着いてくるんですね。

 特にこの数年、私は、いろいろバッシングされることが多いのですが、例えば、ネットをよく見る人にとっては、ネット上に悪口があふれていれば大変だ、大変だ、と思うけれど、ネットを見なければ別に現実に誰かが直接怒鳴り込んでくるわけでもないのですから、気になりませんよね。そういうことです。

 自分が何かにはまり込んでるな、考え過ぎているな、と思うときに、ちょっとそこから離れてみる。そういうときにとても瞑想がいいんです。そもそも記者は、ひとつの仕事に集中しても、別の取材に行けばパッと切り替えるものですし、嫌なことがあってもストンとそれを切り捨てて落としていく感覚は、身に付けられていると思いますね。

 この本が私を大きく変えた、私を強くしてくれたきっかけになったのは確かです。苦しくなったとき、迷ったときに開く常備薬のような本でもあります。

―― これまでの人生の重要な転機にいつもこの本があったのですね。最後にこの本を開いたのは、いつでしたか。

「この本が私を大きく変えた、私を強くしてくれたきっかけになったのは確かです」
「この本が私を大きく変えた、私を強くしてくれたきっかけになったのは確かです」