来世は、親が心配しない人生を送りたい
エンバーミングは、すごく高度な技術が要求されますし、もちろん遺体を扱うのは簡単なことではありません。でもどちらかというと、自分はそういう世界に適性があるだろうとなんとなく分かってました。2年間通ってエンバーマーの資格を取得した後、大学の研究所で解剖助手の仕事をするようになりました。
―― 「遺体を怖い」と思うことはなかったんですか。
壇蜜 私は遺体に触れても怖いとは感じない。何も感じないんです。ただ「遺体だ」と思うだけ。だから私には向いている仕事だったんでしょうね。いろいろな仕事を試して、結局、続いたのがエンバーミングとホステス。親から「あなたがやらなくてもいいことでしょ」って言われる仕事ばっかりですよね。だから来世は頑張ろうって思ってます(笑)。来世はもっと親が心配しない人生をね。
―― でも、今はタレントとしてもテレビに出るだけではなく、雑誌に連載したり、映画や朝ドラにも出演したりするなど、幅広く活躍されてますよね。
壇蜜 いえいえ、今でも親は超心配していますよ。「いつ仕事がなくなるか」ばっかり毎日考えてるみたいです。私、どんだけ信用されてないんだよって思いますけど(笑)。薬物と脱税と不倫だけはしないでって。「三大悪」みたいなことを言ってきます。私はだいたい直感で生きてしまっていますが。
(下)では、壇蜜さんが『黒鷺死体宅配便』から得た気付きと、芸能界の仕事との向き合い方について語ります。お楽しみに。
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取材・文/竹下順子 写真/洞澤佐智子 ヘアメイク/カツヒロ スタイリング/奥田ひろ子(ルプル)
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