「自分が納得できないネタはできません」

友近 芸人の門をたたいてから今までずっと、「自分が面白いと思うお笑いのネタをそのまま出して、それを見る人が判断してくれたらいい」と考えています。芸人は、自分が面白いと思うことをみんなにプレゼンテーションする。私ならそれが「友近の笑い」と分かってもらえるように。

 人の数だけ異なる価値観がありますから、自分が面白いもので笑ってもらえなかったとしてもその人に合わなかっただけ。「この人にこの笑いはお気に召さなかった」と割り切っていますね。

―― 芸人になってすぐに、自信も強さもあったんですね。

友近 自信があるというのとは、ちょっと違いますけどね。テレビ番組などは時間尺の問題がありますから、尺に合わせて削ったり、ネタを選んだりすることはしますよ。でも基本的には、デビュー1年目から今もずっと、笑いやボケを変更しろと言われても、そこは一歩も譲りません。「この人と自分が合わない」だけなので、長い目で見たらネタに関しては絶対に貫いたほうがいいから。

 スタッフさんの中には、「このフレーズをこう変えてほしい」など、ボケを変えたり修正したりしようとしてくる方がいますが、ネタは芸人の領域。「これを変えると自分のセンスじゃありません。自分が納得できないネタはできません」と貫きました。

―― ネタに関しては絶対に譲らなかったということでしょうか。

実はこの日、撮影があることがうまく伝わっておらず、ほぼスッピンでご登場。動揺したものの、パッと気持ちを切り替えて、ご自身によるメイクでものの10分でこの笑顔。さすがです
実はこの日、撮影があることがうまく伝わっておらず、ほぼスッピンでご登場。動揺したものの、パッと気持ちを切り替えて、ご自身によるメイクでものの10分でこの笑顔。さすがです