舞台に挑戦して「積極的に恥をかこう」と開眼
坂井 そうです。20代の終わりに「西遊記」、30代の頭に「髑髏(どくろ)城の七人~アカドクロ」と、劇団☆新感線の舞台に続けて出演しました。稽古で舞台に立ったとき、何もできない自分にあぜんとしました。テレビドラマでは目や口元などで感情を表現するクローズアップショットが多く求められたのですが、舞台では全身で表現をしなくてはなりません。それまでは、演出家の方に演出をしてもらった上でカメラの前に立っていましたが、舞台では自分で演じて観客に見せる。恥ずかしながら、自分はお芝居が何もできていなかったことに気づきました。
そのときに、思ったんです。これからは積極的に恥をかいていこう、と。そう思えたときから心が楽になり、あとは進むのみです。女優として変わることができたと思います。
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取材・文/金丸裕子 構成/市川礼子(日経ARIA編集部) 写真/斉藤順子 スタイリスト/梅山弘子(KiKi inc.)、ヘアメイク/ナライユミ
女優