―― 著書『亜希のことば』の中に「気づいたら増えていた10本の腕。」という章がありました。親の離婚で息子さんたちが寂しさを感じないように頑張っていたけれど、たくさんの人を巻き込んで子育てをしてもいいのだと、気づいたのですよね。

亜希 離婚したときは、友人や周りにいる人たちが本当に親身になって、子どもたちに対して温かい手を差し伸べてくれました。家族って血の繋がりだけじゃないんだなぁと実感するくらい。わが家に生まれてきたからには「強くないと生きていけない」と息子たちには伝えてきたし、私もそのように育ててきたつもりです。辛いこともある分、とっても得していることもきっとあるので。プラスマイナスしてチャラじゃないか、と。

 でも親の心配をよそに、もう息子たちはそれを当然と捉えているのですよね。

たくさんの人を巻き込んで子育てをしてもいいのだと、気付いたという
たくさんの人を巻き込んで子育てをしてもいいのだと、気付いたという

「親からの財産を生かせる自分に」と言い聞かせている

―― スポーツをする息子さんに対して、亜希さんの中で「父役」をどう意識されているのですか。

亜希 二人ともスポーツをやっていますが、とにかく体格には恵まれています。長男は185cmを超えていますし、次男は70kgオーバーのがっちりした体格。「あなたの体には貯金がいっぱいある。その貯金を使い果たすか、大切に生かしてさらにプラスに変えていくかはあなた次第だよ」と、いつも言い聞かせています。