ファッションはもちろん、インスタグラムに投稿される毎日のお弁当や、子育てのこと、人生について語る珠玉のことばの数々……。今年50歳になるモデルの亜希さんの、ますます美しく輝きを放つライフスタイルが話題です。そんな亜希さんに日々の暮らしや今大切にしていることについて、お話を聞いていきます。第1回は40代の転機についてです。

40代の前半と後半では100違う感覚

―― 亜希さんのこれまでの人生を振り返ったとき、20代、30代と比べて40代、そしてこれから。どんな変化がありましたか。

亜希さん(以下、敬称略) ざっくりと10年単位で振り返るより、40代前半と40代後半では私の中では100違う感覚があります。物事の捉え方や興味、欲しいもの、必要なものがすごく変わる時期だったのかもしれません。30代くらいまでは欲しいものばかりで、今振り返れば、ずいぶん自分本位に生きていたんだなと思います。

「誰かのために何かをするとか、意識せずやったことが誰かに影響を与えていたとか、そういうことの方がよっぽど大切に思えるし、うれしくて」
「誰かのために何かをするとか、意識せずやったことが誰かに影響を与えていたとか、そういうことの方がよっぽど大切に思えるし、うれしくて」

 それが最近、自分がどうなるかということよりも、誰かのために何かをするとか、意識せずやったことが誰かに影響を与えていたとか、そういうことのほうがよっぽど大切に思えるし、うれしくて。本当にここ数年、40代後半になってからだと思います。

―― しっくりくる?

亜希 そうですね。欲しいものが少なくなり、本当に欲しいものが明確になった分、無駄な時間の使い方をしなくなりました。いらないものはいらないとはっきり言えたり、お付き合いの面でも我慢せず、無理せず、自分が疲れることはしなくなりました。そうすると自然に自分の大切なものだけが自分の周りにある生活になっていく。それが今すごく心地よく感じます。